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「語る室」イキウメ

ABCホール I列17番 作・演出 前川知大 「常識でははかりしれないこと」に出遭ってしまった時、人間はどうするのか。毎回SF(すこし 不思議)な作品を手がけるイキウメ、今回は神隠しでもあり、一方通行のタイムトラベルでもあり。先だって上演されていた「カ…

「NINAGAWAマクベス」

シアターコクーン XC列10番 作 W・シェイクスピア 演出 蜷川幸雄 1980年初演、18年ぶりの再演。わたしは初見です。まず最初に、再演して下さってありがとうございますと心から言いたい。蜷川さんの手によるこの舞台を実際に拝見することができてよかった。…

「タンゴ・冬の終わりに」

パルコ劇場 A列13番 作 清水邦夫 演出 行定勲 堤さんの清村盛で見たのがもう9年前ですか…。個人的には今までの蜷川演出作品の中でもベストと言えるぐらい好きな作品ですし、今回のパルコでの上演は楽しみでもあり、演出家が変わってどのような作品になるのか…

「心中天の網島」木ノ下歌舞伎

アトリエ劇研 全席自由 作 近松門左衛門 監修・補綴 木ノ下裕一 演出 糸井幸之介 近松の「心中天網島」を木ノ下歌舞伎が音楽劇で描き出すということで、京都公演の初日に行ってきました。個人的に、すごおおおくのめり込んで観た場面と、さーっと引き潮のよ…

「ロミオとジュリエット」子供のためのシェイクスピア

びわ湖ホール中ホール K列14番 作 W・シェイクスピア 脚本・演出 山崎清介 このカンパニーの確か第1回公演がロミジュリでしたよね。私は拝見していませんが、でもそのときは演出も加納幸和さんだったし、おそらくまったくちがった作品だったんではないか…

「ウーマン・イン・ブラック」

パルコ劇場 X列15番 原作 スーザン・ヒル 脚色 スティーブン・マラトレット 演出 ロビン・ハ−フォ−ド 斎藤晴彦さんと上川隆也さんの組み合わせで上演したのを一度拝見しています。その時もね、ほんとこわかった、こわかったんだよなあ。今回、なんと斎藤晴…

「マクベス」

森ノ宮ピロティホール J列28番 演出 アンドリュー・ゴールドバーグ 蔵之介さんがひとり芝居で「マクベス」をやる、という第一報が出た時はツイッターのタイムラインが「パワーマイム…」とざわ…ざわ…したものですが(実際シャトナーさんは保村大和さんと「ひ…

「墓場、女子高生」ベッド&メイキングス

東京芸術劇場シアターイースト C列8番 作・演出 福原充則 福原さんの脚本はここんとこ個人的にほぼはずれなし、という感触で、もちろん今回も面白かった(そして、いろんなキャストで再演を重ねていきたくなる脚本だよなあとも思った)。が、面白かった,と…

「アドルフに告ぐ」

春秋座 8列10番 原作 手塚治虫 演出 栗山民也 脚本 木内宏昌 京都の春秋座、初めて行きました!京都造形芸術大学の中にある劇場。あんないい劇場が校内にある大学とかうらやましいじょ。wikiを見ると原作のストーリーラインはそのまま押さえているようですね…

「メアリー・ステュアート」

パルコ劇場 D列13番 作 ダーチャ・マライーニ 演出 マックス・ウェブスター 中谷美紀&神野三鈴さんの組み合わせということで、これは見てみたいなと。しかし神野さん最近ほんと引っ張りだこだ。出る舞台出る舞台、すべてにおいて爪痕を残してらっしゃるか…

「わが星」ままごと

三鷹市芸術文化センター星のホール 全席自由 作・演出 柴幸男 再再演。再演を2011年の5月に千種小劇場で見たことは、あの年に起こったさまざまな出来事もひっくるめて忘れがたい体験のひとつです。全席自由で、だけど最後列を選んで座ったのは、あのときとで…

「戯作者銘々伝」こまつ座

紀伊國屋サザンシアター 10列1番 作・演出 東憲司 キャストと題材に惹かれて足を運びました。この、蔦屋重三郎をはじめとする戯作者、浮世絵師たちの話って、なんか昔から心惹かれるんですよね。物語は三途の川、一幕ではこの世を去った蔦重や山東京伝らが「…

「聖地X」イキウメ

ABCホール F列2番 作・演出 前川知大 「プランクトンの踊り場」の改訂改題再演とのことですが、そちらは未見です。聖地X、いいタイトルですね。きわめて特定された場所を示す「聖地」という言葉と、Xという未知数との組み合わせ。まさしくそういう舞台で…

「ART」

南座 8列9番 作 ヤスミナ・レザ 演出 パトリス・ケルブラ 真っ白のキャンバスに、良く見ないとわからない、斜めの線が描かれている。そんな絵。この絵をとある男が買った。500万円で。500万の絵の価値をめぐって、友人三人それぞれの価値観があぶりだされて…

「ウィンズロウ・ボーイ」

新国立劇場小劇場 C6列1番 作 テレンス・ラティガン 演出 鈴木裕美 じてキンで「ラティガン祭り」をやったときは、裕美さんはこの「ウィンズロウ・ボーイ」は演出してないんですね。あの「ラティガン祭り」は、裕美さんが演出した「ブラウニング・バージ…

「ベター・ハーフ」

本多劇場 E列2番 作・演出 鴻上尚史 鴻上さんが本多で新作、ときいてエッ本多!とまずそこに食いついてしまったという。鴻上さんが本多でやるの久しぶりなんじゃないでしょうか?第三舞台時代に、本多でなかなか快心のあたりが出ず「本多は連戦連敗ですね…

「追憶のアリラン」劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場シアターイースト 全席自由 脚本 古川健 演出 日澤雄介 劇団チョコレートケーキ、「親愛なる我が総統」に続いて2回目。パラドックス定数といい、最近フィクションとノンフィクションの境界線を描いてるあたらしい劇団に惹かれる傾向にあるなあ。…

「GLANDSLAM」

名鉄ホール 3列12番 構成・映像・振付 近藤良平 けっこう久しぶりに拝見しましたコンドルズ。このところ、2〜3年に1回、ぐらいのペースで見ているので、見る度に「今まで見たことない、猛烈に踊れる新顔」が増えている気がする。今回も、残念ながらお…

「いやおうなしに」

パルコ劇場 D列29番 脚本 福原充則 演出 河原雅彦 Only Love Hurts(面影ラッキーホール)は名前は知っているけどという程度。彼らの楽曲ありきで作られたカタログミュージカル、とでもいいましょうか、いやー、濃い、濃厚な世界でした。歌詞の世界の住人を…

「三人姉妹」

シアターコクーン N列15番 作 アントン・チェーホフ 上演台本・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ ケラさん×チェーホフ第2弾。三谷さんの「桜の園」もそうでしたが、好きな演出家がやってくれる機会を捉えないとなかなかチェーホフに足を踏み入れようとし…

「黒塚」木ノ下歌舞伎

三重県文化会館小ホール 全席自由 監修・補綴 木ノ下裕一 演出・美術 杉原邦生 木ノ下歌舞伎はちょくちょく名前を聞いていて、1週間前に猿之助さんの「黒塚」を歌舞伎座で見たばっかりだったので、このタイミングで見られたのはよかったなー。歌舞伎座での記…

「海をゆく者」

豊橋芸術劇場 G列28番 作 コナー・マクファーソン 演出 栗山民也 5年ぶりの再演、しかも初演のキャストが揃い踏みという奇跡!いやでもこの座組でひとり入れ替えとか逆に無理というか、入ってくる役者さんのプレッシャーハンパないとおもう。ほぼ60代の手練…

「ア・ラ・カルト アンコール!」

近鉄アート館 B2列15番 演出 吉澤耕一 台本 高泉淳子 音楽監督 中西俊博 昨年いったん幕となったアラカルトが、青山円形劇場閉館前に「アンコール」として復活、その復活公演が今年2月に13年ぶりに帰ってきた近鉄アート館で上演。大千秋楽を迎えました。甘い…

「キレイ-神様と待ち合わせした女-」

シアターコクーン N列12番 作・演出 松尾スズキ 初演が14年前、再演ですらもう9年前です。ぎゃー!おののくしかない。再演、再再演の演目がかかるたびに「アレついこの間のことじゃなかった?」みたいになる現象が年々加速する一方です。 以下、わりと具体的…

「ブエノスアイレス午前零時」

新国立劇場中劇場 18列72番 原作 藤沢周 脚本 蓬莱竜太 演出 行定勲 原作未読。いやー、思った以上によかったです。小説の舞台化で演出が映画監督、というとこでちょっと構えてしまったところがあったんだけど、完全な杞憂でした。お恥ずかしい。うらさびれ…

「新しい祝日」イキウメ

東京芸術劇場シアターイースト D列15番 作・演出 前川知大 いやーきつい芝居だった!ところどころ心理的にものすごくグサグサくる場面があり、しかも最後までそんなわかりやすい解放的な展開があるわけでもないので、かなりハートが鍛えられた観劇になりま…

「紫式部ダイアリー」

名鉄ホール 16列15番 作・演出 三谷幸喜 のっけからこんなことを書くのもあれですけど、三谷さんはやっぱり女性を書くのが苦手(下手)だなあと思う。出てくるのはどこかお母さんか女の子なんだよなあ。この芝居で出てくるのは清少納言と紫式部のふたりだけ…

「水の戯れ」

名鉄ホール 13列20番 作・演出 岩松了 岩松さんの作品、すごくツボにはまるときとそうでないときとあるんですけど、宮藤さんがラジオですごくよかったと仰ってたので名古屋公演のチケット急遽とって見てきました。岩松さんの作品って、ある種の「不穏さ」み…

「つんざき行路、されるがまま」

ザ・スズナリ K列11番 作 福原充則 演出 木野花 判で押したような生活を続ける男のもとへ、突如現れた美しい女。その女を妻とした男の生活は満たされたものにかわっていく。しかし妻はある日忽然と姿を消した…って、すわ「ゴーンガール」系の話か*1とと思い…

「サナギネ・成体サイド」

青山円形劇場 Aブロック11番 原作 小池竹見 上演台本・演出 福原充則 双数姉妹で上演されていた過去の傑作を「ベッド&メイキングス」で再び!という企画。クラウドファウンディング企画を実施されていたので、失われる青山円形への餞もこめて参加してみま…