「ありがちなはなし」  自転車キンクリート

じてキン念願のロミ&ジュリ。以前からやるやる、と言っていたけどなかなか実現しないで、今回とうとう、ジュリエットにつみきみほ、ロミオに京晋佑を迎えての念願達成と相成りました。「ジュリエットに女友達がいたら・・・・」という設定から発展していったものなのですが、これは良くできてましたねーー!

じてキン特有の「男女七人芸風」(勝手にこう呼んでいる)が、ロミオとジュリエットのシンプルな恋物語を3倍ぐらいに膨らましてました。見ながら思わず、「原作もこんなんだったよな」などと勝手に納得してしまいましたが、この芝居にでてくる10人あまりの男女は全くの創作で原作には影も形もない(あるのは3人だけ)、ということを知ったときには愕然としたっすよ。とても創作とは思えない程登場人物が見事に物語にはまっていましたね。こんなよく知られた話でここまで胸躍らせるられるというのは生半可じゃない脚本力&演出力!飯島&鈴木両女史の面目躍如といったトコロでしょうか。

演出だけでなく、コレは役者陣も超充実!学祭前で忙しくてオープニングのダンスを見逃してしまったのだけど、もう京さんが格好良くて格好良くて。あと、マキューシオを演じた樋渡さんが凄い熱演で、ティボルトに殺されるシーンはもう、セリフも演技も最高!私はイカレてしまいました。あと、どう見ても女にしか見えない深沢さんのエリザベッタとか、一番辛い役だった歌川さんのビアンカとか・・・もうみーんなよかったし、何より物語の中で生きてた。つみきはやっぱり超かわいいし。京さんはホント上手くなったよ。あのおっきいスタンスで力一杯叫ぶ姿に心打たれたわ。ロミオの2枚目シーンも完璧だったわね!

最後になったけど、原作ではただのイヤな奴だったパリスの、あのおばあさんのシーンは・・・泣かす・・・ほんとのパリスもこんないい奴だったのかな、なんて思ってしまった。個人的には、シェイクスピア大先生の原作をもっともよく仕上げた脚本だったと思うのですが。

これすごく好きだったからビデオも買ったんですよね〜。オープニングのダンス、ビデオで見てもものすごく格好良かったです。あ〜惜しいことした。
いまだにこれは私の中でシェイクスピアアレンジ最高峰かもしれない。再演切に希望!!このまま眠らせるのはもったいな〜い!!