「OUT」  自転車キンクリートSTORE

評判になったミステリの舞台化って事で、どうなんかなーと思っていたのですが、非常にうまく舞台に乗せていたんじゃないかなぁと思いました。3時間近くあったのですが、全く飽きさせなかったし。

私はこれ、原作読まずに舞台を見たんですが(テレビはちらっと見たことあるけど)、一人が夫を殺してしまってそれをバラバラに切り刻んで捨てる、というさわりだけは知ってたんですよね。しかし、ああいう展開になるとはなぁ(笑)。観劇後確認したら本当に原作に忠実にやっていたので、それもちょっと驚いたんですが、しかしあの展開は許せる人と許せない人といるような気がします(笑)非常に女性的というか・・当たり前か、作者が女の人なんだから。小説をきちんと通して読んでいないのにアレなんですが、個人的にちょっと苦手かも(爆)最後の二人の展開云々より、雅子がアレをバイトとして引き受けるその展開に無理ありまくりのような気がしましたが、どうなんでしょう(笑)

所々に原作の分をそのままモノローグとして読ませる飯島さんの脚本や、ラストの二人のシーンを対面の会話にした鈴木さんの演出とかは、ほうう、なるほどね。という感じで楽しめました。主役の雅子をやったのは久世さんだったのですが、物語の中で語られる「やり手の証券レディ」で「4人席に一人悠然と腰掛け経済新聞を読む」という彼女のイメージとピッタリはまって格好良かったです。だんだん綺麗になっていくとこがマジで凄い。竹内都子さんが、あの頭の少々足りない役をああ、いるいる!という感じに演じててよかった。うまいっすね。あとはもうとにかく小市さんが美声で美声で(笑)。凶悪な役柄だったんですけど、やーなにやらせても上手い人は上手いわ。格好良かったなぁーーーーー。

すごく評価の高かった公演でしたね。久世さんの雅子はとにかくはまり役。小市さんが非常に極悪かつクールな役で、美声をこれでもか!と堪能させていただきました。