「起きてる者はいないのか!」 猫のホテル

その昔「聖書物語」という文庫本を手垢が付くほど読み倒し、新約や旧約のそういった「物語ネタ的においしい部分」が非常に好きだった私としては映画「ジーザス・クライスト・スーパースター」をまんまやってみたと言われるこの戯曲はかなりツボでした。映画の方は未見なんですが、ちょっと見てみたくなったりして。っていうか、「ジーザス・・・」って四季のミュージカルしかしらんかったよ。あと「朝日」のミュージカル病のところとか(笑)

太宰治も「駆け込み訴え」書いてるけど、やっぱりユダとキリストの物語というのはかなり想像力を刺激されると思うんですよね〜。個人的にはこんなにも必死にキリストに関わるユダって見たことなかったんで、こういう解釈もありよねん、とか思いました。歌があまりにも出てくるのはちょっと終盤飽きたけど(笑)でも最初のダンスシーンの照明と音楽の入り方はかなりかっこよくて好きです。ユダが金を受け取った瞬間に流れるジギースターダストはドはまり。鳥肌たちそうになりました。

猫のホテル、ずーっと見てみたくて、池鉄さんや中村まことさんや千葉さんのみ客演で拝見したことはあったのですが、劇団としてはこれがお初。きっちりさとゆる〜い感じが共存してて不思議な感じ。ツボにはいるとどうしようもないくらいウケてしまう瞬間がかなりあったり、かと思えばあまりのゆるさに脱力したり、いやはや何とも。でも違ったタイプの作品も見てみたくなるな〜。千葉さんは今回あまりインパクトのある役所ではなかったので、ちょい残念。オープニングの電源コントは最高でした。池田鉄洋さんはなんつーか、恐ろしいほど胡散臭く色気のあるひとですねえ。ってまるで成志さんのようなコメントですが。池田って役者はみんなそうなのか?ものすごく長い足と形のいいお尻の持ち主。声もよし。癖になる感じの役者さんです。キリストにキスするシーンは非常にエロくて良かった。

しかし今回私のハートを鷲掴みにし、そしていつまでたってもしつこく粘りついて離してくれないのが、客演されていた動物電気の辻修さんだ!もうだめだ。あの魅力にメロメロだ。「そんなことはどうでもいいんだタキトゥス〜」と言ってぐるっと回る辻さんや、「白目しかなかったお前に黒目を与えたのは誰だと思ってるんだ」と訳の分からないことを言う辻さん、たっぷりと甘ったるく、コーヒーに砂糖5杯入れたような濃厚さで一曲歌い上げる辻さん、自分の股間を指さし「ここ見て!ねえ!ここ見て!(間)こいつは頭がおかしいんだよ」という、頭のおかしいのはテメエだろ!と跳び蹴り食らわしたくなる辻さん、そんな辻さんがもう頭から離れません!つーか、こんだけ羅列してもおもしろさが一ミリも伝わってないあたりがどうなのかって感じだが!!6月に動物電気公演あるみたいだけど、ねえ!関西は?関西は〜〜〜!??

辻修さん、実はこれ以来ずーっとずーっと気になってるのにいつも上京するタイミングと公演期間が合わない!わーーーん!