「鈍獣」

成志さんと古田さんと生瀬さんが自主的に組むんだからホラーなんだろうなあ〜と漠然と思っていて、でもってまた古田さんの好きなちょっとグロ系だったりもするんだろうな〜という気もしてて、まあだから話的にはあまり驚きはなかったというか、ネタバレは一切見ずに観劇したのですが「なんだかどこかで見たような」という気もちょっとしたり。

感動したのは、じゃないや感心したのは、最初のシーンに物語が戻っていくループさせる構成(が私は大好きというのは何度も書いてますが)と、何よりも若干「あまり」を残している点かな。最初のシーンに戻ってそこから始発が出るまでの間に、絶対に足りない時間を残しているのが何ともいえずうまい構成。うまいっつーか、プロだなあというか、手慣れているなあというか。ある意味あの瞬間が一番心理的にはホラーだと思った。なので残りはちょっとおまけって感じだったかな。凸川が帰ってくるのは予想できたし・・・

凸やんが二人いるかも、という発想が非常に面白かったので、最後生瀬さんとのシーンで「1人だ」って事にしてしまうのがなんだか勿体ないかも〜と思いました。うーんでも小説書いてる凸やんとスーパーヘビー(どうでもいいけどIWGPでの古田さんの役名ですな)を訪れる凸やんにはギャップがありすぎるのでその辺の解答ははっきり出してる訳じゃないのかな?それともあの「覚えてないな」が凸やんの演技って事?その辺伏線を細かく追って見てみたいなあという気もしたり。

女性陣三人はパンフを見るまで顔と名前が一致しませんでしたが誰一人ストレスなく見ることが出来てよかった。初舞台がお二人もいたとは驚き。三銃士さんのほうはお遊び的なシーンも含めてさすがだなあ、と思いました。冒頭のキオスクコント、久々に見た古田さんのダンスのキレに大喜び。芝居的には生瀬さんが先輩の貫禄というか、決めるところは決めるぜ的な力を見せてくれた感じ。成志さんに向かって線路の上で言う「にっぶいなあ!」はもしかしたらコイツが一番アタマおかしいんちゃうかと思わせる迫力でした。
パンフで古田さんも仰っていたように古田=凸川というのが非常に想像しやすいラインなんですけども、それでは「こどもの一生」と被るところが多すぎるだろうなあ。古田さん喜々として凸川やりそうだしなあ。個人的には生瀬さんの凸川というのは非常に見てみたい気もしました。成志さんは江田やっても岡本やってもそれなりに成志カラーに染めそう。ある意味キャスト日替わりで見てみたい感じもありますね。それはそれでもう絶対チケットが取れなかっただろうけれども(笑)