「演技者。」で取り上げて欲しい過去の名作

「ビューティフル・サンデイ」が次回「演技者。」に登場だそうだ。やれめでたい。めでたいと言いながらさっくり見逃す危険性の高い私であるが、でも好きな作品なので良いドラマになるといいなと思う。
さて「演技者。」も「少年タイヤ」(いつ見ても凄いネーミング)時代からかなりの年月を重ねてきました。この度DVDBOXも発売が決まったそうで、やれめでたい。めでたいと言いながら(またかよ)ほとんどまともに見たこともない私であるが、でも演劇とドラマのコラボレーションというものはどんどん進めていって欲しいと思うし、こうやって世界が混ざっていくのは良いことだ。
とかいうことを見てもいない私が言ってもなんの説得力もない訳であるが、V6ファンのうちの姉は熱心に見ているししかもDVDまで買っている(バラのやつ)。こないだ半強制的にメイキングを見せられたが、「室温」の原作であるケラさんがあんたドラマの演出してる場合なんかと問い質したくなるほど撮影現場に顔も口も出していておかしかった。折しもドントラの脚本に行き詰まっていた頃のようだ。長塚さんも「テキサス」の時顔を出していたが、あまりにもキメキメにカッコイイのでもうあんたが役者で出なさいよ、と言いたくなるほどであった。両氏ともに異様に楽しそうでしたね。
ちなみに我が姉は熱心にアンケートというやつを出していて、「ビューティフルサンデイ」の事もずっと書いていたらしい。V6ファンとサードステージファンがどれぐらいかぶっているのか知らないがここまでピンポイントに実現するとちょっと凄いね。いやまあアンケートに関係なく候補作として上がってはいたのだろうけれども。そうなるとアンケートも出し甲斐があるというものです。
というわけで、「演技者。」で個人的に今後取り上げて欲しい、過去の名作を考えてみました。若い人の作品も良いけど、小劇場界まだまだ宝の山ですから!どんどん掘り下げていってほしいという願いも込めて。
作品候補に上げるにあたって、ジャニーズ主演ということで基本的に男芝居、でもってコスプレ、時代物は一応除外。ど真ん中ラブストーリーも除外してみました。このうち一個でも実現するといいなあ。むふふ。


風間・平田・石丸のつか三羽烏が揃い踏みした最後の公演「夜明けの花火」。女性のキャストは2人、若い男の役者がもうひとり、それで全部だ。人間というもののどうしようもなさと逞しさを感じ取ることの出来る名作中の名作である。基本男三人芝居なので、「3」で括られることの多いユニットにやってもらえたら現実とも微妙にリンクして痛がゆい良い芝居になりそうだと無責任なことを言ってみる。単数を「2」にするなら「少年日記をカバンにつめて」でも可だ。

劇構造が優れているので出てくる役者の数は微妙に増減可かもしれない。いさをさんの作品では「ある日、僕らは夢の中で出会う」がイチオシだがこれはテレビドラマにしにくいかも。しかしボクサァならいける。集団心理の怖さを描いていて秀逸です。

大王の作品はどれもやって欲しいような難しいような(人間風車とか・・・)なので、ちょっと風変わり?なこれなんて如何でしょ。舞台ならではの格好良さもふんだんでしたが、映像でも面白いかもしれない。「天才脚本家」とかもイケそうだよね。

ど真ん中、男5人芝居。基本的にどうとでも広がりそうな感じのシュチュエーションではあります。同級生設定なので、5人ユニットにそのままやらせても面白いかもだ。飯島作品なら「絢爛とか爛漫とか」も男4人芝居。「才能」というやつが絡んだ芝居なのでトランクスよりはこっちに個人的な興味はあるかも。

基本的に鴻上作品はドラマ化向きではないと思うけど、「熱海」が出来たのなら「デジャ・ヴュ」もいけるはずだ。「トランス」が一番まとまっているようだけれどもこれは登場人物が少なすぎな気もする。まあ熱海も少ないけど。男3人の因縁と確執をがっつり表現していただきたい。

  • 鈴木勝秀「LYNX

スズカツさんの作品ならLYNXに限らず、かも。「THIRST」なんかも面白そうだ。というか再演でアッくんかんでるし、すでに眼をつけられてそうな気もする。これも女出てこないな、そういえば。

もうとっくに取り上げられていても良さそうな気もするが、何故スルーされているのだ。ホラーは映像の方がいろいろ技が使えて面白そうだと思うのだが。技を使わなくても充分怖いけど。「山田のおじさん」には是非怪優を起用して頂きたい。

  • 土田英生「その鉄塔に男たちはいるという」

「錦鯉」がすでに取り上げられているけど、つっちーのはどれをとってもイケる気がするな。「鉄塔」はちょっと生々しすぎるかもだがそれでも名作だと思います。

  • 福島三郎「LOVER SOUL」

ナミギン4作品ぐらいしか見ていないんだけど、その中ではこれが一番スキ。男女のバランスもちょうど良いし、でも基本的に男芝居だし、結構泣かせるし(結構どころか舞台ではボロ泣きだったわけだが)、シックスセンス風味で良いんじゃないでしょうか。



まだドラマ化されていない脚本家の中でも、成井豊さんは男芝居になると時代物になりがち、ということで意外なほどに該当作なし。三谷さんはどれでもいけるようでありつつあまりにも会話劇であるのと、三谷さんが許可を出さないだろうということで(出しているならとっくに白羽の矢が立ってそうな気がする)あげられず。野田さんはやっぱり、難しいわ・・・考えつかなかった。
もうひとり、シャトナーさんも実はうまくはまりそうなのがありそうでないんだよな。Believeとかも面白そうだけど・・・。というわけで、ここは一発シャトナー作品は映画化ということでどうでしょうか。「ナイフ」なんてオススメですぜ。「火山高」がいけるなら「飛龍小学校」だってアリだしさ。個人的にはナイフを映画化して、主役のナイフを森田剛くんに、サリー・クラウンを岡田くんにやって欲しい。まさにクールビューティではないか!CG沢山使って豪勢な映画にして欲しいわあ。そんな金どこから・・・と言われるとキビシイものがありますけれどね!