岸田國士戯曲賞最終候補作発表

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第50回岸田國士戯曲賞最終候補作品決定

第50回岸田國士戯曲賞の選考会が、2006年1月23日月曜日、午後4時より東京神楽坂・日本出版クラブ会館にて行なわれます。
選考委員は、井上ひさし岩松了鴻上尚史坂手洋二、永井愛、野田秀樹宮沢章夫の各氏です。
本年度の最終候補作品に下記の8作品が選ばれました。

・岩崎正裕『音楽劇 JAPANESE IDIOT』(上演台本)
・小里 清『アルバートを探せ』(上演台本)
・佃 典彦『ぬけがら』(上演台本)
長塚圭史『LAST SHOW ラストショウ』(上演台本)
・東 憲司『風来坊雷神屋敷』(上演台本)
・前田司郎『キャベツの類』(上演台本)
三浦大輔『愛の渦』(上演台本)
本谷有希子乱暴と待機』(上演台本)
(作者五十音順、敬称略)

選考委員が大幅代替わりですね。太田省吾、岡部耕大、竹内銃一郎の3氏がぬけて、鴻上尚史坂手洋二、永井愛、宮沢章夫の4氏が参加、と。

最近はwebで選評が読めるようになってるんで、毎年結構楽しみにさせていただいてますけども、こういう選評はどんな文学賞であってもある程度の歯がゆさは残りますね。それは本来点数をつけられないものに「勝ち負け」*1をつける作業だからというのもあるし、岸田戯曲賞の場合は「演劇」というものを「戯曲」だけに切り離す行為だからというのもあると思う。当然ながら私は観客なので、自分が観てもいない芝居の、しかも作家自身に思い入れのないひとの脚本を読むと言うことは、まあほとんどないと言っていいです。だからどうしてもそうした「戯曲」のみを読み解いていく、という行為に慣れないのですねえ。

しかし何が選ばれるか、ではなくて、選者が「何を言うか」という視点で見ると、その人のスタンスというか、考え方みたいなものが如実に出るのでそれは面白いですよね。そういう意味で、鴻上さんや永井さんという私の好きな劇作家が選者に入ったので楽しさ倍増です。

*1:勝ち負けじゃない、と言われるかもしれないけども、ここはあえてこう書かせて下さい