- なんかHYMNSのことばっかり思い出す。HYMNSのことっていうか、最後のオガワに銃口を向けた小松さんの顔ばかり思い出すというか
- せっかくなので、日ネタも含めてつらつら書いておこうかなーみたいな。
- 冒頭、吊された黒い絵。形作られていく檻
- 暗転の後、黒い絵の代わりに黒い男が登場。ナイフを向けるオガワと、その手を受け止めるクロエ
- ここの暗転が素晴らしい。私の理想とする暗転だったわー
- 暗転にも美しい暗転とそうでない、ただ場面転換のための暗転があって、ZAZOUSの暗転はなかでもきわめてうつくしい
- 余談ですが美しい暗転といえば青い鳥の暗転もいいです
- ストーンズ知らないの?のところ、私が見たときのアツヒロくんのリクエストは「ストーンズの格好良さを身体で表現して」(笑)
- クロエ「どんな無茶振りだよ!」
- 今回のHYMNS、果たしてクロエは実在の人間なのかどうか、という話で後日ちょっと盛り上がりました
- blogとか読んでも意見は半々な感じですよね、面白いにゃー
- 私はクロエは「黒い絵」だと解釈してしまっているので、これはやはり自分との対話なんだろうと思うんですけども
- 「まだ黒い絵を描いているのか?」と画商に聞かれて「書いていない、でも見てる」というとことか
- そういうデティールもあるし、LYNXとやはり構造が似ているというのもあります
- LYNXでは鏡だった媒介が、黒い絵になったのかなっていう
- オガワも「俺が描くのはいつだって俺自身」っていうしね
- でもそれって劇作家本人にも当てはまったりするのかなあ
- そう思うとあの画商の言うことって意味深ですよね。「とにかく明るく派手に、色を沢山使って」「人物を描いて」ってこれ劇評とかでも言われそうなセリフでもあるよなあ
- 他の二人の役名が「ナナシ(名無し)」と「ムメイ(無名)」っていうのもなんつーかすごい
- クロエは確かにその二人と会話するわけだけど、オガワの頭の中にいる二人だともいえるし
- あのロープと鉤状のフックで檻を形作っていくとこ、すげーよかった
- もっとよかったのは、そのフックをひとつ外してかれを外に連れ出すクロエのシーン
- 小松さんはしかし、かっこよすぎて震えたぜ!
- アツヒロくんにいじられる場面で、「お前はいいよ、そうやって黙って座っててもかっこいいんだからさ!」って言ってたけど、YOUだってかっこいいんだからねーーーー!
- 黒江の江、小川の小、の話の時「オガワの「オ」に当たる漢字をいくつ言えるかみたいな大会になっていて笑いました。小川、緒川、尾川、までは出たんだけどここから進まない。あっくんに「そんだけかよ!」「すくねえじゃん!」とかなんとかいじめられ「いやまだある!まだあるはず!つかお前も考えろよ!」
- そこでアッくん「あ!わかった!「大きい」のおだ!」
- それはおおかわじゃいーーー!!
- ゲラ戦士小松和重、あえなく撃沈(笑)
- っていうかアホの子が!アホの子がここにいますよ!(笑)かわいいけど!
- 最終的に「御川」で決着がついたんですけど、まあ実在するかどうかはおいといて(笑)
- 永島さんの今日のアツヒロくんへのネタ振りは「ちゅーしたい女の子がいるんだけどどうしたらいい?」なんてアドバイスしたんだよ、と切り返すアッくんに永島さん「・・・ちゅーしていい?って絶対聞いちゃだめだよな」
- この答に激しく食いつくアッくん「ああー!それは!それはいいとこついてるけど・・・難しい!」
- ちなみにアッくんの初キスは中1(爆)永島さん「負けた・・・俺中3」
- あとちゅーする時に口を見過ぎると寄り目になるからやめた方がイイという永島アドバイス。それに対してアツヒロくん「口見るかあ?」永島さん「えっ、じゃあどこ見るの・・・?まさか目!?さすがだなあ先生ーーーー!」会場大ウケ
- 永島さんて初めて拝見すると思ったけどプロフみたら初めてじゃなかったですね。欲望の時に出てたあのひとかああ
- みのすけさんはしかし、ああいう役やらせるとなんというか絶妙ないやらしさ
- 「30で死んでくれるならいい」なんて台詞、悪意じゃなく吐いて人間の黒さを浮き彫りにさせられるのは巧者としかいいようがないっす
- 「ゴッホ」でひとしきりネタをやって満足そうでした(笑)
- 中盤でクロエが「俺の神」といって拳銃を出すあたりから胸がざわめきだした
- 「引き金を引くタイミングを間違えちゃいけない」「引き金を引くときは自分のすべてを引き換えに出来る覚悟でなくちゃいけない」LYNXのオオヤマネコを思い出してしまうよね
- 今までのは前座だ、といって二人のロシアンルーレットが始まるところからは、もう小松さんにクギヅケだったなあ
- クロエは何度も、お前を押さえつけて残りの弾を撃ち込んでやる、というのだけど、それはオガワにゲームオーバーにさせないように仕向けているようにも思えた
- 声、やはり役者は声だなと思う。あの深くまっすぐ届く声
- 一発逆転がある、といってオガワのこめかみに銃口をつきつけた時のしなやかな動き
- ここで逃げても同じだ(意味がないだったっけ)、というオガワを見つめるときの小松さんの顔が忘れられない
- って、それを何回言うんだよって話ですけど何回でも言いますよ。忘れられない。銃をこめかみにつきつけたままあんなにも人間は人間のことを深く思えるものなのか、と思ったし、あんなにも愛しくて哀しい顔をできるものなのかとも思った。あれはまさに「劇的な瞬間」だった
- そして「相棒にはできない」と囁くように言った言葉に、ほんとに涙が溢れた
- その涙はカーテンコールの間中止まらなかった
- クロエが消えたあと、ふたたび部屋の中には黒い絵が戻り、その前でオガワは白いキャンバスに向かう
- ZAZOUS THEATERは天に返っていったのでしょうか
- それはわからないけれど、でもここでひとつの巡る環が閉じたんだろうなあと思う
- その場に立ち会えたことに感謝。