久しぶりすぎてもう「ああそんな企画あったっけね」みたいなことになっていて大変申し訳ないのですが、しかし今これをやらずにいつやるんだっていう。花の盛りの春四月、音楽で野田作品を振り返ろう企画、「贋作・桜の森の満開の下」編です。「がんさく・さくら」ではないのよ。「にせさく・さくら」と読んでねお願い。
とりあえず、桜はこのアルバム抜きには語れない。
- アーティスト: Vangelis
- 出版社/メーカー: Arista
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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オープニング。もーこれを聴いたその瞬間に心は桜の森の満開の下です。刷り込まれすぎてこわい。
夜長姫と耳男のシーン。このシーンの毬谷さん忘れられんなあ。「あしたからいい子になるの」。
後半のクライマックス。鬼門が開くぞ!のシーンですね。このシーンのオオアマがすごくいいのだが、初演の段田さん@オオアマをもうすっかり思い出せなくなっているのが悲しい。タイムマシーンがあったら初演の南座にもう一回行きたい。
VANGELISのオープニングと共に私の心をざわつかせるのがこれ。
- アーティスト: ゲオルギュー(アンジェラ),プッチーニ,コッポラ(アントン),ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2005/02/23
- メディア: CD
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最後はやっぱり、これでしょう。
Empire Of The Sun: Original Motion Picture Soundtrack
- アーティスト: John Williams
- 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
- 発売日: 1995/01/25
- メディア: CD
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あーちくしょうリンクはってるだけで泣けてきたぜ。
この桜の下からどこへも参らず、けれど、どこへでも参れるおまじない。
いやあ、参った。
・・・・参った。
「半神」のときにも書きましたが、この「贋作・桜の森の満開の下」こそが私のなかの不動のベスト・オブ・野田作品。最初に見たものを親と思うじゃないけど、もちろんこれが初めて見た野田作品だったからっていうのは多分にあると思いますが、しかし逆に言えば、最初がこれじゃなかったら、私は今のように熱心に野田さんの作品を追いかけることはなかったかもしれません。これも本当に何度もいろんなところで書いているけど、改装前の南座、1階席のほとんど最後列、というようなところでこの舞台を観ました。夜長姫が毬谷さん、耳男が野田さん、マナコが上杉さんで、オオアマが段田さんだった。花道の揚幕のちゃりん!という音がすぐ横で鳴っていた。何もかもが美しすぎて、美しすぎて泣けて泣けて、一緒に見た姉とこの舞台をもう1回観るにはどうしたらいいんだ、でももう明日が千秋楽、いっそトイレの中にでも隠れようか、そんな話を真剣にしたほどこの舞台に魅入られた。
今までも何度か話が出ては泡のように消えていますが、もしも野田さんが勘三郎さんとタッグを組んで、この「贋作・桜」の歌舞伎版を上演することが実現したら、そのときはもうすべてを投げ捨てて、初日の舞台に私は駆けつけるでしょう。その日がくることを心から願っています。