「印獣」ねずみの三銃士2nd session

名鉄ホールって初めて来た!そうだ昔はこういうホール結構あったよ、と思わず思ってしまうほどにレトロな空気。嫌いじゃない。
地方公演はまだあと新潟と福岡が残ってますかね。っていうか福岡嘉穂劇場でやるんだね!いいなー。古田さん喜んでそう。ネタバレあるかもしれませんので未見のかたはお気をつけください。

印獣の印って、そうかあああ。と見終わった後の感想がまずそれ。
ねずみの三銃士であるところのお三人はもちろん見事に舞台を回していらっしゃるが、とはいえ舞台の芯となるのは(出番の多少は関係なく)三田佳子さんであって、やはりコスプレモード全開の前半よりも、女優汁が全開になる後半のほうが俄然見応えがあった。特に「母親」になってからの牽引力はすごい。舌を巻いた。

ねずみの三銃士で舞台をやるよ、三田さんが出るよ、と話が決まってから書き出しているんだろうから、完全にこれはあて書きなのであって、だとすると宮藤官九郎というひとの舞台人としての怖さっつーか、やろうね、やりましょうね、できますよね、女優ですもんね、という視線が垣間見えるようでもあった。でもって、「書きたいものなんかない」作家の視線というのか、以前松尾スズキさんも「ニンゲン御破産」で「書きたいものがない」作家を描いていたなあということをふと思い出したりしました。

それにしても最後の10分は生瀬、生瀬、なませえええええ!!!という感じでしたね。いや役柄的にもだし役者的にもだし。うますぎて腹立つ(笑)前半の何気ない会話やシーンが後半、まったく違った意味を持って見えてくるというのは唯一鈍獣と共通する構造だったかなと思いました。濃すぎる3人と大女優に挟まれた岡田義徳さんもさすがさすが。引き出しの多い役者さんだなあと。

バカなシーンは徹底してバカに、いやなシーンは徹底していやに舞台を立ち上げるのも河原さんだよなーと思いつつ。映像は上田さんだよね多分。それにしても3人とも嬉しそうにやってたなあ。パルコの印獣公式サイトにstagephotoがあがってるんですが、三田さんの腕を噛む成志さんがあまりにもいい顔していて爆笑。GJ。生瀬、古田、成志の3人が揃うというだけでやはりかなりの御馳走なので、忘れた頃にでもいいからまた第3弾やってほしいっす。

今日の格言。「せめて、ギターは持て」。