闘う艦


バトルシップ」見てきたおーーー!

個人的に、地球外生命体の襲来ものとか、いわゆるディザスタームービー的なものにまっっったく興味がなく、だからもうねー、これも浅野さんが出てる予告編とかテレビで何度か見たけど「行く」とかいう選択肢になりようもないとか思っていたのですよ。ところが空中キャンプさんがですね、このような素晴らしいレビューを書かれていて、だってさああ伊藤さんに「娯楽作品としてのクオリティが高く、純粋にたのしめるエンターテインメントとして年に数本あるかという作品」とか言われたらき、気になってしまうではないの…!

しかしもう、この伊藤さんのレビューで全部です!もう、ほかに言うことないです!というぐらいどれもこれも「そう!」「そう!」と首を縦にぶんぶん振るしかできないわけなのですが、ほんとこの通りなのでみんな見にいったほうがいい。これから見るには展開を知らない方がぜっったい楽しいので、まさかあそこでアレがアレするか!というような話は書かないほうが良いような気もするのですけど、でも自分の観た記憶としては残しておきたいのでここから先はいまから映画見る人は読んじゃダメ、絶対。


なんとなく私の事前のイメージではあの予告編でも出てくるでっかい変形艦隊がまるでブラックボックスのように正体不明でそいつに翻弄される的な話かなと思っていたんですが(それも間違ってないんだけど)、思いの外がっつり宇宙人出てくるのな…!そんで、時には肉弾戦繰り広げるのな!

彼らの張り巡らすバリアーのせいで、物体の落下点にいた米軍艦2隻と、日本籍艦1隻でもって敵を迎え撃たねばならない(バリアーに阻まれて軍の本隊は敵に近寄ることができない)という設定になっているのですが、戦闘能力の最大値がここで制限されているので、軍事力と世界観のインフラが起こらないというのはうまいなーと思いました。開始早々こちらは駆逐艦JPJ(ジョン・ポール・ジョーンズ)1隻になってしまうわけで、また相手側もなにをしても歯が立たない、というのではなく「がんばらないとだめだけど、がんばればなんとかなる」的な書かれ方なのがうまい。でも「あの黄色いやつ被弾したら終わり…!」とか、「丸いやつちょうこえええ!」みたいなのは前半でいやっちゅうほど染みついているのでテンションが落ちることもないし!

関係無いけどあの丸いやつはもう、スティーブン・キングのランゴリアーズを思い出したよね…全部食べちゃう…

予告編で見る限りではちらっと出るだけなのかしらんみたいに思ってたんですけど、浅野忠信さんは完全なる準主役であって、とっぱちで主人公にケンカふっかけるところからして少年漫画かよ!みたいなあれです。しかしあの、CICで浮標の波高だけを見ながら敵位置を予測する浅野さんのかっこよさたるや!なにごと!そのあとも常に主人公と2個イチだし、まじ最後の最後まで出ずっぱりです彼。

しかしまあなんといっても私が思わず興奮の余り持っていたポップコーンのカップを握りつぶしてしまったのは、JPJも遂に沈み(というか、タイタニックばりに立ち上がったあげく縦に割れるという豪快さ)、意気消沈する彼らの前に戦艦ミズーリが現れるという展開、そしてそこで式典のシーンでちらっと映っただけの退役軍人のおじいちゃんたちがそのミズーリにふたたび火を入れるところですよーーーー!!これが胸熱でなくてなにが胸熱なのか!!!

予定調和といえば予定調和だし、こうなるだろうなというところに着地するんですけど、あといくら援軍を呼ぶための通信を妨害しようとしてもだってもうあっちはこっちのことわかってるんでショ…とか、あのダイヤモンドヘッドの陰で狙い撃つやつはその銃で大丈夫なので…?みたいなことも勿論あるにはあるわけですが、しかしいまどき「こうなるってわかってる」ことをド正面からやりきってしかもそれがいちいち気持ちいい、というこの感じ、打つべき時に打つべき人が打つという快感を終盤これでもか!と堪能できるのは天晴れとしかいいようがないです!いやー、たのしかった!!