「やりたいことは二度寝だけ」

やりたいことは二度寝だけ

やりたいことは二度寝だけ

タイトル買い。小説は何本か読んだことあります。最初の章の、検索をテーマにしているものよりも、ご自身が拘泥していらっしゃる対象について滔々と語られる文章のほうに俄然魅力があるなと思いました。「貼って、剥がせる」への異常なる執着には笑いつつも頷きました。あと裏紙をノートにしているという話、もちろん自分が津村さんと同じだ!とかいうわけでは全然ないですけど、裏紙の書きやすさってわかるわかる!私も「ネット」というものがない頃深夜にチラシの裏に(文字通り)どうでもいいことを書き散らかしていて、それが今ネットで書いてることに繋がってるなーと思います。あと、私はこの年になるまで一切「テレビゲーム」(という呼称でいいのかしら)というものをやったことがなく、当然津村さんが熱く熱く語っている「ドラクエ」も手にしたことがないわけですが、ドラクエを知らない人のことなんか知ったこっちゃない、と言わんばかりの愛が炸裂した文章がすごくよかったです。知らない人にもわかってもらおうとすることが文章の魅力を殺すこともありますものね。