今週の清盛

第39回「兎丸無念」または「禿、心の向こうに」(エヴァ風で)。
もうタイトルからして不穏まっしぐら。その前に!今回は例の「京の五条の大橋で!」のくだりがありました!義経主人公ならまるまる1話割いてもおかしくないイベントですが今回の大河はきよたん主役なのでほぼアバンタイトルです。でも殺陣がファンタジックでないのがよかった!この間のめちゃくちゃベタな義経の「機敏アピール」からするとCG使いまくりとかなったらヤだなと思っていたが杞憂でした。弁慶とちょっとした源氏コントも垣間見え、今後にますます期待大です!神木きゅーん!

そしてその間逆に悪いほうのファンタジックになってる禿。ハヤテのように現れてハヤテのように去っていく、んじゃないんだからさ!ファンタジックなあまりいまいち平家の腐敗というか暴走というか、そういう部分が薄く感じられてしまうのが残念なところかなーと思いました。

しかし、先を見すぎるあまり自分が大事にしていたはずの足元を見失う、まさに灯台モトクロス。きよたんのばかあ!昔の仲間と袂を分かつのは別にしょうがないよねと思うものの、なにをあんなに焦っておったのか(しかもいまいちその焦りの要因が見えもはんのよ)、そうまでしてほしい何があったのか、と思わないではいられない。

まあ兎丸も頭冷やしたらもう一回話し合ってみるべぐらいのことは思っていたんだろうけども(「今夜は」飲ませてくれって言うもんね)、そこからがまたフラグびんびん物語すぎたよ、ね…。

しかし個人的にもっとも最悪だ、と思ったのは、影から見ていた禿が清盛に「ほめてほめて」って顔するところです。もう頭と手と足がばらばらに動いていて、しかも頭だけがそれをまだなんとかできると思ってるような。

この後はもう、毎週誰かが死んでいくのね…とか思うと暗澹たる気持ちになるような、それでいて、その盛者必衰の理の儚さを存分に味わいたいような、人の心は複雑怪奇でございます。