今週の清盛

第50回「遊びをせんとや生まれけむ」または「兵どもが夢のあと」。
おわっちまいましたー。
ここのところ3回ほど、ほぼ最終回構成というか、回想回想でまとめに入っていたところもあったので、物語として何が、というわけではなかったんですが、しかしやはりおわっちまったかなしみに きょうもこゆきのふりかかる。

予告でちらっと映った碇知盛や弁慶の立ち往生とかは、じっくり見せるというよりも(だって「平清盛」のドラマなんだからそこじっくり見せられてもなっつー感じある)まさに「盛者必衰」の代名詞のように出てくるんだろうなあと思っていて、私の予想では最後琵琶法師の語る平家物語をバックにあの映像が流れていく…ってやつだったんですけど、当たらずといえども遠からずでした。いや、そうやりたくなるよね。それほどあの平家物語の冒頭は人間の物語欲を刺激してやまないのだと思います。

西行が亡き清盛の言葉を語るっていう、どこのイタコなのかという展開でしたけれど、しかしあんなことは当人は絶対本人に対して言えないだろうということばっかりで、いわばこれから壮絶なる運命に向かっていく皆への餞ですよね。そしてなんといってもここでは盛国への呼びかけと、時子への言葉がぐっときた。今まで光る君、なんてことをとりあってもいなかった清盛からの「お前が俺の紫の上」の台詞は泣かずにはいられないっすよ。

海の中にも都はございましょう、からの最後のあの全員勢揃いのシーン、ヨコウチ会長がツイッターで「カーテンコールみたい」と評してらっしゃってそうだ、あれはカーテンコールだ、と改めてじーん。そしてまさに「きよたん」だった頃の清盛のあの表情、ほんっとまったく違う貌なんだよなあ、松山ケンイチさんすごすぎる。

最後は巨木が仆れる音とともにこの世を豪快に去っていった清盛。ほんと、ここまで夢中になろうとは誰が思ったであろうか。歴史上の人物として勿論知ってはいたけれど、この人が変えた世界、というのを今まで考えたことなかったなあと改めて思いました。登場人物たちと一緒に驚いたり怒ったり悲しんだりの毎週45分間、いつもあっという間だったなあ。本当に楽しかった、おつかれさまでした!