それにしても

読み終わったあとでいろいろと書評や感想を検索して読んでみたんですが、朝日のこの書評はさすがにどうなんだろうと思わずにはいられませんでした。っていうか、これ書いたひと、ほんとうにちゃんと読んだのかしら。読んでこれならなおさらがっかりだという気がしないでもない。これならまだケナされまくったほうがマシなんじゃないかとすら思えます。

なにがいやって文中の「むろん、愛人たちを縛りに縛った。」このフレーズ。この本を読んでいたらこんなフレーズ絶対出てこないと思う。そもそもそういったシーン自体が殆どない。緊縛師といわれる方たちとの交流はもちろん沢山出てきますが、縛りに縛ったって、もう、団鬼六だからそう書いておけばいいんでショ的なやっつけ感をどうしても感じてしまうわけです。なーにが「人を赦すサディストだったことを明かす評伝」だヨ!まったくもう!

そこにいくと文春は評者にまず先崎学さんを配している時点で、もう勝負あったという感じですね。