「大田王2014ジゴワット 〜Back to 2015」

15年ぶりの大田王だそうです。ジゴワット、でおわかりの通り、今回はBack to the Futureがモチーフ。誰かの葬式に集まったよぼよぼじいさんの三人組、かつて共に組んだ大田王のユニットを懐かしく思い出すが、実は皆、思い残したことがあったのだった。それは15年ぶりに計画された大田王を「こんなバカなことやってられるか!」と投げ出してしまったこと。今なら違う!今なら純粋にバカを楽しめる!そんな三人がタイムマシンに乗って、2014年の「大田王」を実現させるために帰ってくる!

いやー楽しくも懐かしく、ほんとうにあの頃から観ても格段に観ている私もやってる彼らも「いい大人」になっていて、それなのにやってることのバカバカしさのベクトルがまったく変わっておらず、笑ってる私の感性もまったく変わってないということを再確認した2時間でした。まさか腹筋さんのパワーマイムコントをこんなに懐かしく思う時がくるとは!「豹次郎ダイヤモンド」って言われるだけで「わあっ!」ってなっちゃうとは!

個人的に好きだったのは「全員若大将」(楠見さんがすばらかしい!)、そして大王のSTAND BY ME!!思い出すだけで顔がにやけます。そのなかで一番の年配者なのにもっとも身体を張っていた川下さんえらい。羽曳野の伊藤と腹筋さんの夢の対決でのやりとり、「帰ってこい小劇場に!帰ってこい、佐々木蔵之介のようになるまえに!」爆笑しました。爆笑しました。号泣議員始め時事ネタも遠慮会釈なくぶっこんでくるどん欲さ、「劇作家大会でマキノノゾミに軽くキレたらしいじゃない」と内輪ネタもぶっこんでくる容赦のなさ、この「なんでもアリ」さは確かにあの頃の関西小劇場に渦巻いていた空気だよなあと。

それぞれがもといた世界に帰らなければならない理由も絶妙にしょうもなく、中でも三上艦長の「デアゴスティーニスタートレックが毎週…」「半永久的に届くということか!」とか最高でしたね。ラストの揃ってるんだか揃ってないんだかわかんないけど舞台上からものすごい圧力だけはビンビンに感じるIn the Navyもちょう楽しかったです!

三上さん相変わらずカッコイイ(あんなテンガロン似合う人います!?)し、大王も川下さんもお変わりなく、あと土田さんやっぱりちょう痩せた、と思う!それにしても、なによりやっている皆さんがホントに楽しそうで、そこが最高にクールだな!と思いました!またいつの日か、ぜひ!