「ゴーストバスターズ」


オリジナルのゴーストバスターズをちゃんと見たのかどうなのか、テレビで何度もやってるし、あのマシュマロマンのシーンとか見た覚えありまくるんだけど、実はほとんど覚えていないのであった。リブートするって話は割と前から出ていたと記憶していて、ただ紆余曲折あって(最初はオリジナルメンバーでって話だったような)、メンバーを女性に総入れ替えって聞いた時は正直「そこまでしてリブートする必要あるんだろうか…」って思ったんですよね。

私が間違っていた。
むしろそこまでしたからリブートする価値のある作品になったといっても過言じゃないんじゃないでしょうか、これ。

女性4人のキャラクター造形がまず見事。よく言われていることだけど、ステレオタイプな組み分け(頭脳担当、お色気担当、筋肉担当みたいな)をせず、それぞれどこか過剰でどこか欠けている描きぶりがすごくしっくりきているし、だからこそ彼女らの連帯にぐっとくる。そこにケヴィンという爽やかバカをぶっ込むことで生まれる化学反応…!

中でも(って、もう映画を見たら誰もが夢中になってしまうだろうけど)、ホルツマンを演じたケイト・マッキノンの魅力爆発ぶりたるや!衣装や小道具、ヘアスタイルまで、あそこまで「これしかない」という正解で積まれたようなキャラクターなかなかないと思うし、クライマックスでの二丁拳銃(ブラスター?)無双のシーン!!!んもう!!!あそこ何回でも見たい!!!「ヒーハー!」って叫びたいもんあれ!!!

受付係のケヴィンが完全に「鑑賞用」として採用される(まあ、ほぼエリンの一存なんだけど)うえに、そのケヴィンが想像の斜め上をいく突き抜け爽やかバカなのもすごい。これ、男女逆転ってことで、このケヴィンが反転すればオッパイの大きい頭のゆるいおねーちゃんになるんじゃないのか、だとしたらそれは許容されるのか、男だったらいいのか、って投げかけもちょっと目にしたりしたんですけど、いやでもこれ…逆にここまで突き抜け爽やかバカなら女でも男でも同じじゃないか?というのが見た感想です。男だから女だからとかじゃなくて、あれはケヴィンって生き物だし、正直バカだし、でもちょうキュート。手作りでゴーストバスターズの衣装作っちゃうくらいキュート!

そのケヴィン無双がなんとエンドロールで見られるというのもすっごい楽しかったです。近年、あんなにスタッフロールの文字に目がいかないエンドロールもなかった。最高オブ最高じゃないですか。クリヘムさんは文字通り最&高のグッドルッキングガイですし、マジもんのバルクアップされたナイスバディの持ち主なわけで、それであの中身!好きにならないわけないですよね…!

作品としても勿論だけど、何より音楽がそれを越えて有名で生き残り続けてて…って作品をリブートさせる時、その曲をどんどん使うかまたは最小限にとどめるかって割と判断の分かれるところだろうと思うけど(リブートとは違うけど、「クリード」は最小限にとどめて成功しているパターン)、この作品ははじめっから惜しみなくアレンジを変えたりしつつ前面に出してくるスタイルでしたね。コメディとしてぞんぶんに楽しく、チームもののワクワクさもあり、最後に彼女らがささやかだけれど壮大な賛辞を送られるところもとても品があってよかった。楽しい映画でした!