「贋作・櫻の森の満開の下」 夢の遊眠社

遊眠社初体験。セリフの早さに最初びっくりしてしまって「なんだこれは!」と思ったのを覚えてる。南座っていう小屋と芝居の雰囲気が絶妙にマッチしてた。

芝居はとにかく楽しくて面白くて、怖くて哀しかった。夜長姫をやった毬谷友子さんはまさしく快演で、無垢の裏に隠れたオソロシサが、んもー、怖かった怖かった。好きなシーンは上杉さんが死ぬところや早寝姫の首吊り(なんか縁起の悪いものばっか)などなど、たくさんありますが、なんといってもラストシーンがほんとによかったぁ!知らないうちに涙がポロポロこぼれちゃって参ったよ。セリフの美しさといい舞台の美しさといい、ただ、ただ、”美しくて哀しい”舞台でしたねー。
それから野田さんという人の天才ぶりを見せつけられた感じでもありました。”生まれ変わり”と豪語する坂口安吾の作品だけあって、リキ入ってましたね。この芝居はほんと遊眠社の体質にぴったり合ってると思います。

遊眠社の体質って・・・・・ろくに知らん癖に・・・・恥ずかし〜〜(笑)
今となっては、これを「南座」で観れたことは一生の宝だな〜と思う。あの時頑張ってチケット取って見に行った自分を褒めてやりたい。
ちなみにこれを見たのは楽前で、一緒に行った姉と「これをもう一回見るにはどうしたらいいんだ!?」喚き合い、トイレに隠れようかという話にまでなったことも、今は良い思い出(笑)