「Believe」 アプリコットバスプロデュース

いやぁーーーなんだか久々に。見せてもらった!!って感じです。初日開けてから3日目だったので段取り間違いも多いしセリフ噛みも多いし、挙げ句セリフ忘れるしかぶるし。ってそれだけだったらサイテー、で終わっちゃうんだけど「それでもいい」というか「そんなことどうでもいい」と思わせるパワーがありましたねぇーーー。凄く核となるシーンでは圧倒的に引きつけてくれるし。4年前に見たBelieveより今回の方が好きだなぁ、あたしは。

ストーリーは戦国の世、まだ本能寺の変を迎えていない織田信長が、雷と共にやってきたチャート式日本史を手に入れる。そこには自分の最期が書かれていたが、しかしその時信長を襲ったのは同様に「戦国歴史読本明智光秀」を読んでいた明智光秀その人だった、というのが筋書き。これだけ聞くとなんかコメディかと思うんだけど、もう全然スッゴイマジなの。うーーん何から書いたらいいのかなぁーーー。見てもらえたらわかるんだけど(笑)。とにかく信長っていう人をね・・美化せず、卑下せず、でももの凄く魅力的に描ききってるんですよ。安土城を奇襲されて濃姫を失うんだけど、(このシーンの照明秀逸!!)彼はずーーっと濃姫を捜し続けるのね。ほんっと切なくてさーーー。保村さんが引き続き信長役だったんだけど、ほんと保村ファンは覚悟して見に行って下さい。死にますよ(笑)

今回は男5人だけの芝居で、例によっていろんな人がいろんな役をやってるんですけどね、もうーーーみんなツボりっぱなしでした(笑)明智光秀は宇田さんで、神経質そうなとこがもう、ぴったり!忍者の役もよかったー。秀吉を山浦徹さんってひとがやってたんだけど、ホントごめんなさい。惚れました(爆)ちょっと見た目堺雅人さんに似てるんだけど、後半のテンションはちょっとすごい。自分が裏切り者だと見せるシーンで笑いを起こさせないって、ちゃーんと役者の心の動きが観客に伝わってる証拠だと思うなぁ。声も通るし、なんかまた見に行きたい役者さんの一人です。鈴木田さんは、フロイスも良かったけどあたしは柴田勝家ラブ(笑)。かわいいんだもーーーーん!髭がーーー!(笑)光秀の部下役も良かったけどなぁ。そして森蘭丸の末満さん。・・・・・ずるいだろ?といいたくなるぐらい素敵だった・・・つーかおいしかった・・・信長との別れのシーン、なんだありゃ。泣かせてどうするんだこの野郎。って感じでした。

未来から来たらしい家を探索するときのみんなのボケ合戦も最高だし、信長が城に帰って着替えるときのシーンもめちゃくちゃ面白かったなーー。それに何より、本当に何もない舞台に「見える」瞬間っていうのがすごくあって・・天守閣が燃えていく安土城荒木村重と戦う信長、堺の鉄砲衆、馬に乗った光秀、勝家の髭、蘭丸の持っていた鉄帷子・・やっぱシャトナーさんの芝居はすごい。演劇はすごい!と力一杯思わせてくれました。なんかもう、言葉が足りないけどやっぱあたしはこういう芝居が好きなのです。また絶対作ってくれ。頼む。ほんともうそれだけッス。

カーテンコールに「練習したんですよー」つってあるモノをやってくれるんですけど、これがもう最高なんですーーー!それ見に行く為だけにもう一回行ってもいい(笑)