「竜馬の妻とその夫と愛人」  東京ボードヴィルショー

なぜだかは知らないけれど東京ボードヴィルショーは新神戸オリエンタルで1月1日から芝居をすることがよくあって、多分年始早々から神戸で芝居をやるというのももう3度か4度目かになるんじゃないだろうか。少なくとも過去に一回は私もそれに参加しているのでまちがいない。

で、今回は佐藤B作さんが惚れ込んだ三谷幸喜さんが「最後に」東京ボードヴィルショーに書き下ろす作品(本人談)となったわけですが、三谷さん真骨頂、お得意の幕末ものでした。幕末ものとか竜馬ものといえばキャラメルの成井さんがよく書いてるけれども、多分幕末の時代背景や細かいエピソードなんかの知識量でいけば三谷さんの方がはるかに凌駕していると思います。今回の「竜馬の妻」であったおりょうの話も、エピソード的に殆ど事実というのが凄い。いろんな文献を読んでらっしゃるんだろうなぁと言うのが垣間見えたり。

平田さんのやった「竜馬の妻の夫」の役が非常に魅力的でした。平田さんも絶妙の情けなさでさすが。何ともいえない可愛さにくらくらしましたね。どれだけ圧倒的なコメディーを書いていてもきちんとツボになるシーンは抜かさないあたりも三谷節かなぁと。そしてあのオチはもっと三谷節(笑)。ちょっと読めてしまったのがなんですが。ともあれ非常に面白く年始一発目にふさわしかったかなと思います。

のち、木梨さんや江口さんのキャストで映画化されました。