「ジキル博士とハイド氏」  APPRICOT

シャト研の正しい見方なんてものがあるのかどうか分からないが,もしあるとしたら「楽日に近づくほど良くなる可能性が大」ってことだと思うんですよね〜。まあもちろん,こなれてしまったらこなれてしまったで,初日ちかくのハラハラ感やハラハラなだけにツボにはまった時の気持ちよさとかも影を潜めるとは思うんですが,でも初日に近ければ近いほどぼろぼろの可能性も大なわけで(笑)。事実今回のシャト研,二日目以降プロット大幅に変更しているらしいじゃないですか!なんだよなんだよーー。

それなのになぜわざわざ初日を選んで見に行ったのかというとそれはそれでヨコシマな魂胆があった訳なんですが(笑)それはあとで述べるとして…

まず私自身はこれが3回目のシャト研になるわけですが,改めて思ったのは,役者がいかに舞台の上で解放されているかが如実に現れてしまうなぁと。もちろん,解放されている=いい役者,されてない=下手な役者とは一概には言えないと思うものの,しかしその役者の技量と密接に関係があるのは確かなわけで。
で,まあ今回誰が素晴らしかったかというとそれはもうダントツで坂口さんなわけですよ。今までシャト研で見てて末恐ろしいほどにうまいと思ったのは伊藤えん魔さんなんだけど,勝るとも劣らぬうまさ。プロットのみながらきっちり「自分ではない何か」になって舞台に立ち,あまつさえどれだけアクシデントがあっても素に戻らない(どれだけ戻ったように見えていても)とは凄すぎだろう。なんか坂口さんが舞台にいると安心したもんなぁ(笑)。

保村さんは最初の方の,人の良すぎるジキル博士が最高にキュートでよかったわ〜〜。なんだかんだバタバタしながらも大事なところではきちんとプロットを進行させていていてそれもまた見事かなと。最後のシーン,ハイドを押さえ込もうとして薬をあおるジキルのが,どんどんハイドに侵されていく様があまりに真に迫っていて,特撮かと一瞬見まごうほどの迫力。凄いッス。シャトナーさんは当たり前だけど全部を把握しておられるので,やっぱり安心感があるね。あとはねぇ…末満さんはいったいどうしたの(笑)?思わずアンケートにも「がんばれよ」って書いてしまったじゃないか。

で,ゲストに伊藤えん魔さんが出てらしたんですけど,登場したとき満場の拍手喝采でした(笑)もちろんあたしも。だってシャト研でえん魔さんがいなとなんか落ち着かないんだもんーーん。

で,あたしの「初日におけるヨコシマな魂胆」というのはですね。あのー,京都工繊で「感じわる大陸」見たときにアンコール(というかカーテンコール)がありまして,で一回きりの公演の予定だったのでシャトナーさんが「アンコール相談していなかったので…」って舞台の上で相談したんですが,その時のみんなのかわいさが実は忘れがたくてですね〜。初日に行ったらまた舞台の上でアンコールの相談してくれるかも!って明らかに舞台を見る態度としては100%間違った方向から初日を選んでしまったんですが。
でさ,してくれたよ相談(笑)や,初日じゃなくてもやってくれてるのかもしれないけどとりあえずあたしとしては初期の目的は達成できたかな,と。(いいのかそんなことで!)でさあああああ。言わせてもらうけどさ。保村さんって、舞台の上では迫力あってなんつーか、すっごいカッコイイじゃないですか。なのに舞台終わってカーテンコールで出てくるとなんか途端にかわいい子ちゃんになっているのは何故なのだ!?えん魔さんやらシャトナーさんやらが頭付き合わせて相談しているのをきょろきょろ見ながら、うんうん頷きながらベースを抱えている様はもう鼻血ものの可愛さ。あああ、ええもん見せてもらいました。ちなみにアンコールは「この木何の木」だったんだけど、坂口さんだけコードがわからなくて「教えて〜」つってみんなの手元を覗くのに教えてもらえなくて、世界一団の女性陣ふたりに教えてもらっている様もキュート大爆発!でようござんした。

つーかこんなヨコシマーンな態度で見てていいんだろうかあたす…(反省)