「嵐になるまで待って」 キャラメルボックス

もう5年も前になりますかーー。そうかそうか。ショーマのいさをさんがやった初演は見ていないんですが、成井さんが自分で演出した再演以来、ということになります。手話のダンスの綺麗さと、岡田さんの波多野がすごく良かったなぁ、という印象がありますね。成井さんにしてはハードなお話で、そういうところも私は好きでした。

再演ものにしては珍しく曲も変えず、波多野と広瀬教授のキャストは変えず、で割と純粋再演の色合いが濃かったかなあ。ユーリは岡内さんが、コーキチくんは細見さんで、このお二人もなかなか。とはいえユーリは殆ど喋らないからねえ。岡内さんはいつも割と感情が激すると演技が同じパターンになりがちな気がするのですが、今回はその激しさが身体から伝わってきて逆に良かったような気もします。ふたたび波多野になった岡田さんは前回よりも一層哀愁があってよかったのでは?やはり暗闇で「ユーリ!!!」と叫ぶシーンが私は大好き。

波多野の姉、雪絵役は客演で忍足亜希子さんが。もーーこれが可愛いのなんのって!!こりゃあお姉さん守ってあげたくなる波多野の気持ちわかるぜ!ぐらいなイキオイ。忍足さんは本当に耳が聞こえないんですが、カーテンコールの拍手の時、この会場に溢れる音は彼女には届いていないのかと考えると、その怖さを振り切って舞台に立つ彼女の凛とした姿に心底見惚れました。