「人間風車」 G2プロデュース

  • シアタードラマシティ 8列11番
  • 作 後藤ひろひと / 演出 G2

これで3回目の「人間風車」ですがしかし何回見てもやはし脚本がうまい。前半部分のほわほわとした幸せ感が一気に逆転していくところとか、わかっていても耳を塞ぎたくなりますなあ・・・。サイコ的スリラーとスプラッタ的(見えてないけど)スリラーを芝居で実現させるこの脚本にはホントもう脱帽です。まあ、私は怖いの苦手なので、ついつい眼をそらしたくなってしまうんですけどね(笑)でも映画とかと違って聞こえてくるセリフで恐怖が倍加するので、目を閉じてもあんまり関係ないという(笑)

キャスティングは思った以上に(といっては失礼か?)みなさんはまっていらっしゃったような。さとしさんと入江さんのほのぼの友達感もよかったし、いかにも小狡そうな小杉の山内さんもほんと悪くて良かった。「お話」のキャラになるのはもちろんみなさん濃い人ばっかりですので当然楽しそうだし(笑)宇梶さんも渋くて良かったな〜〜〜。入江さんの平川もすごく良かったんですが、個人的には最後の最後、サムに「最後のお話」をするときにちょっと迫力に欠けたような印象が。中盤はすっごく可愛かったけどね〜。

河原さんのサムは見ていて凄く初演の山本忠さんを思い出したので、ダークな終わり方をさせても良かったんじゃないかなあと。キャストのみなさんの個性が強いので、前回の公演の影は個人的にあまり感じなかったんですが、演出その他はもっと変えても良かった気はしました。前回と間を置かずに再演してるから前回見てる人をもあっと言わせるためにはもうちょっと工夫があっても良かったかも。