「レッツゴー!忍法帖」新感線

2000年の秋味R以来の劇団員(ほぼ)総出演でのおぽんち芝居、更に客演も阿部サダヲに成志さんに入江さんとファン心掴んで下さる方ばかり。細かいところはあとにするとして、いい歳をした大人がこんな事に血道をあげて・・・!と感動なのか諦めなのかわからない涙をハンカチで拭いたくなるほどには良くできてます。ええ。

とりあえずキャストについてですが、たいへんよくできました の人と もうちょっとがんばりましょう の人に分かれてますねいまのところ。良くできましたの人はなんと言ってもサダヲちゃん、久しぶりに劇団公演で大活躍嬉しい!の橋本じゅんさん、さすがさすがの高田聖子さん。中でもサダヲちゃんの出来はスゴイよ!天保の副音声で古田さんも言っていたけど、「老獪なまでに上手い」という言葉を思い知らされますね。じゅんさんも期待通りの面白さで花丸!聖子さんは新感線の女優かくあるべし、と言いたくなるぐらいの悪者ぶりにお茶目ぶりに芸達者ぶり。さすがですわ〜〜〜。
で、もうちょっとがんばりましょうの人は古田さんと成志さんですな。いやこの二人が全然面白くないとか笑えないとかではもちろんないけど、もっと出来るくせになぜやらない!みたいなね。そんな思いもありまして点は辛目になってしまうのですよ。まず台詞のカミが多すぎですぜおふたりさん。しかも成志さんはちょっと何を言っているのかわからないシーンが多くてねえ・・・。
馬淵さんはまあこんなものか、という感じ。入江さんはちょっとキャラ的に損かなあ。もっとバカっぽい役も見てみたかった。というかもっとボケさせて欲しかった!あの意味不明なボケが結構好きなのでそのあたりは残念。

お芝居的には、先にも書いたけど相変わらず馬鹿なことやってくれてありがとう!!という場面満載で新感線おぽんちの魅力は十分堪能できます。ただ、一つ一つのネタは面白いのに繋がりがいまいち悪いというか、畳み掛けが足りないというか、そんな感じもしましたな。この辺は東京公演でもっと良くなるんだろうなあと思いますが。まだそんなにキャスト的にもネタ的にも練られてない感じはあって、芝居の最中に相手のネタに本気でオチちゃう役者さんも多くて、まあそれはそれでそのぬるさも味なのかもしれないですが、私は完璧に創り上げた完璧にくだらないもの、がおポンチの理想なので、うーんやはりもう一声!という所ですかね。

・冒頭のサダヲちゃん、そして「3日前からキャンプを張っておったのよ!」のじゅんさんが最高。もしかしてこの芝居で一番笑ったとこかもしれない。冒頭のアニメは素晴らしい出来!
・聖子さんのマングース使いが素晴らしすぎて涙がこぼれそう。あのマングースをくれ!と思った客は後を絶たないと思います。
・エマさん筆頭に、今回女性陣は恥ずかしい格好をさせる!というのがいのうえさんコンセプトなのかと思うほどに炸裂。昔の新感線見ているようで懐かしかった。そして体当たりな女性陣に拍手!
・賛否両論あるかもしれないが、今回の成志さんのビジュアル結構好き(笑)あの歳でシースルーが似合うとは、さすがだよなるし〜!!
・こぐれさん久しぶりの劇団公演なのになんだか炸裂度が足りなくて寂しい。「3日前からキャンプ」の台詞を聞いてみたい気もした。
・川原さんの自己陶酔キャラ花丸。コンビの河野さんも結構良かったんでは?でもオチがちょっとねえ・・・・。
・粟根さんはいつも通りのキャラでいつも通りの安定感。ラストの古田さんとの掛け合いでもうちょっと新味が欲しい気も。
・ウマシカネタは勿体ないなあという印象。せっかくもののけ森とか言ってるんだし宮崎キャラ代わる代わる繰り出しても面白かったんじゃないか。ナウシカの曲より米良テーマの方が笑いは取れる気もするし。
マトリックスは笑えるというより単にスゴイ!となってる気が(笑)もっと間抜けでもいいような?
・右近さんのAMPネタは個人的には爆笑。振りまで真似ててさすがだー!と思いました。
・古田さんは股間のオロチがなんだか遠目に見るとインパクトがなあ。もっと面白デザインでも良いかも。でも一人芝居のあげく叩きつけたりするところは大好き!
・そして古田さんの殺陣はやはりカッコイイのであった・・・・。あんな体型でもカッコイイ・・・はああ・・・(己の病の深さにため息)
・二幕冒頭のミュージカル「サルカニ」はすごい!!サダヲちゃんのマイケルぶりもおかしいし、曲と叫び声と台詞が絶妙にマッチしてて芸が細かい!

と、だらだら書いてたら終わらなさそうなのでこの辺で。
幸運にも東京でもう1回見させていただくので、その辺りの変化は楽しみです。