「水平線ホテル」 M.O.P

6年ぶりに劇団員全員がうち揃ったそうで、まずはめでたい。1年に1回でもいいので、M.O.Pはがんばって続けていってもらいたいよ〜〜〜!
今回「集大成」的な作品と銘打たれておりましたが、なるほど、マキノ作品を今まで見てきたひとなら「集大成ってそういう意味ですか!」と違う意味で納得な、M.O.Pお得意のお話かなと。

舞台は地中海の孤島にひっそり佇むホテル、オリゾンテ。ホテルの女主人アンナとその恋人、ホテルに滞在しているバカンス客たち、そしてアメリカから来たという謎の男。時は第二次世界大戦のまっただ中、ある日、島の唯一の交通手段である渡し船とともに、不穏な客人たちがやってきて・・・といった感じの舞台設定。

集大成というか、「名場面集」というか、今までの作品のエッセンスがあちこちに見え隠れしてそれを想像するのも楽しいかな。最後まで飽きさせない展開はさすが。個人的には、最後はどちらの意味でもちょっと余計かな?とも思いつつ、マキノさんらしいといえばらしいのかもしれない。

しかし個人的にはもう話がどうこうと言うよりも三上市朗小市慢太郎キムラ緑子のクリーンナップ*1がどーん!とセンターに立っているのがもうそれだけでご馳走ですよね、という感じ。三上さんも小市さんもピンで見てもすっげえ魅力的な役者さんですが、お二人並ぶとまた全然違うテイストの魅力が出てくるところがいい。ここにもう1枚、男看板が加わっていたら、私の勝手なルール「いい男が3人いるとブレイクするぞよ占い」が発動していたような気もするんだけど、M.O.Pは逆にここにドリさんという魅力的なヒロインがいるからこそ他の劇団には出せない魅力が加わっていると思います。

ちなみに今回、小市さんがホテルの女主人の恋人で自称作家、三上さんがアメリカから来た謎の経歴の男、ドリさんがそのホテルのかっくいー女主人を演じてらっしゃいます。小市さんとドリさんは結構甘いシーンもあって、もう、あんた・・・・。三上さんは三上さんで後半殆どコスプレ大会だしねえ。どんな目の保養かと。どのお姿も私は好きですが、最後のスーツがちょっとたまらんかった。あんなシンプルで格好いいって、ほんとヤバイ。

M.O.Pにも9年ぶりだとかで新人さんが入ったようで、これがまた声がいいんだわ!マキノさん、絶対声で役者選んでる。いや、ダメじゃない。むしろ大歓迎。酒井さんや木下さんをはじめとするお馴染みの方々もがっちりはまっていていい感じ。岡森さん、今回の役いいよねー!今までの系統ではありつつ、ちょっと三の線。小市さん、かなり色っぽい役。素敵。素敵すぎて熱がでそう。三上艦長ももちろん最高。でも、なんだかんだとクライマックスを持っていったのはドリさんでした。ちくしょー、憎らしくなるぐらいのうまさだなまったく!!

*1:パンフの対談でマキノさんがこのお三方のことをこう称していた