「夜会 24時着00時発」

芝居というにはちょっと、な部分も大いにあるんだけど、とりあえず簡単に感想を。

あまりにも圧倒的にみゆきさんが「本物」すぎてそこだけが際立ちすぎているといった印象。何しろすごい。すごすぎて言葉がない。そりゃあもうジャンルが違うとはいえ、役者がちょこっと歌う歌とはレベルというか、ケタが違う。中島みゆきの前に立って「私も歌歌ってるんですよ」とか言える人はいるんだろうか?とすら思う。

オープニングでミシンの前に座り、一人歌うところからもう何もしていないのにすさまじい存在感で、思わず知らず涙が出た。しかし逆に言うとみゆきさんが歌っていない時と歌っている時の空間の埋まり方に差がありすぎるのも事実。

セットが凄かったなー!あれはすごいお金がかかってるよ!ぱっと見シンプルな素舞台に見えるんだけどねえ、かなり構造は複雑な感じ。最後の星空も凄かった!

たとえば日本で指折りの女優、白石加代子さんや大竹しのぶさんが舞台で圧倒的な力を発揮するシーン、そういう場面で彼女たちが出す劇場を支配するオーラを、中島みゆきさんは歌で表現するのである。それも最初の第一声だけで。それは確かに一見の価値がある。

劇構造もなかなか凝っていて、現と夢が交差しあうような不思議な感覚もなかなかに楽しかったのだが、しかしたとえそれが面白くなかったとしてもみゆきさんが歌うだけでいやがおうにも感動してしまうだろうなあとは思った。

車掌役で出てきた人、コング桑田さんがやればよかったのになー。歌もうまいし。