この10年の10本

さーやさん*1がやってらっしゃったのを拝見してまねっこどうぶつビスケット。この10年、という切り取り方はなかなか新鮮かも!と思って。
書いてたら長くなったので畳み畳み。

  1. 「夏祭浪速鑑」平成中村座扇町公園特設会場/2002年
  2. 「髑髏城の七人」新感線@大阪中座/1997年
  3. 「ビューティフルサンデイ」「ペーパーマリッジ」「今度は愛妻家」showcase(三枝ちひろシリーズ)@近鉄小劇場/2000年〜2002年
  4. ハムレット」子どものためのシェイクスピアカンパニー@クレオ大阪中央ホール/2004年
  5. 「野田版研辰の討たれ」@歌舞伎座/2001年
  6. 「椿」ラーメンズ@梅田ヒートビート/2001年
  7. 阿修羅城の瞳」新感線@新橋演舞場/2000年
  8. 「はたらくおとこ」阿佐ヶ谷スパイダース大阪厚生年金会館中ホール/2004年
  9. 「じゃばら」遊気舎@近鉄アート館/1997年
  10. 「タンゴ・冬の終わりに」@シアターコクーン/2006年

番外「キレイ」@シアターコクーン/2000年

今の気持ちで選ぶとこうなる、って感じですね。「三枝ちひろシリーズ」とか卑怯な手段を使いつつですが(笑)、自分の中でエポック的なもの、をこうして総括で見ると選んでしまうなっていう。野田さんの「オイル」や「農業少女」も、野田作品としては研辰よりも好きなんですけど、研辰の時のあの祭りっぷりが年を経るごとに鮮やかになってくる感じもしたり。「タンゴ」が入ったのは今自分の中でもっとも熱い芝居だからだろうと思います(笑)

「キレイ」初演が番外になっているのは実際の舞台を見ていないからです。これ、中継で見たんですよ(笑)大阪の近鉄小劇場で、衛星中継でやったんですよね・・・今考えるとすごいことしてるな・・・(笑)今思ってもなんで見に行かなかったのかなあアタシ、と後悔してしまいますが間違いなくこの10年のなかのエポックな出来事でした、私にとっては。だってここからですもの、私の大人計画関連遍歴。

新感線は今年の「メタルマクベス」も入れたいところなんですが、やはり伝説の(と言って差し支えないと思う)97年版髑髏城と、新橋初進出、そしてその後に続く「新感染」の最初の作品となった「阿修羅城」の城シリーズになっちゃうのかなあと。

ラーメンズの「椿」も私にとっては大きな出会いでした。梅田ヒートビートなんていうへんぴなところ(つか、今もうないですよね)からの帰り道の興奮が忘れられませんもの。熱に浮かされたようにのめりこんだものなあ。その後もずっと小林賢太郎ワークスには楽しませていただいているし、楽しみを広げてくれた出会いだったなあ、と思います。

ハムレット」や「はたらくおとこ」、「じゃばら」なんかはそれぞれの劇団だったり作家だったりのなかで初めて見た、という意味ではなくて「出会いだったなあ」と思える作品で、それぞれへの思い入れがこのあとから急速に深くなっている感じがします。だからこの10本のなかに三谷さんの作品が入っていないのは、もうその前に「出会いだったなあ」と思える作品があるからってことなんだと思う。じてキンとか鴻上さんにしてもそれは同じかな。

さて、一応順位はつけましたけど、こんなものホント順不同もいいところです。本の雑誌のベスト10以上に適当だもの!(笑)ホントその日の気分気分、みたいな。
ただ、1位だけは動かしがたい。あの日扇町で見た「夏祭浪速鑑」の鮮烈さは圧倒的です。それはその後私が、コクーン再演版、ニューヨーク公演、ニューヨーク凱旋公演とこの芝居を追いかけ続け、実際2年間で計7回もこの芝居を見ていることからもお分かりいただけると思う。あの興奮、ああいうものが見られる限り芝居を見ることからは逃れられないんだろうなあと思います。