映画も見ていないしもともとのアルバムの方も聞いていないんですけれども、見ながらこれは舞台でやるってのは相当工夫がいるよなあ、と思うところが多々あった。なんでそう思ったかっていうと「これならライヴで見せてくれよ」ってどうしても思ってしまいがちというか*1、こんなかっちょええリフが聞こえるのにギタープレイヤーの姿は見えない、ってなんだか変な感じなんだもの。いや、アンサンブルのダンスはいいからバンドのプレイを!みたいな気持ちになってしまうんだね。
でもそれはインタビュー*2でも言われていた「The Whoのファンにとって最高のステージはThe Whoのライブ」「でもそれを言っちゃあおしまいでしょ」ってことであって、制約なくいのうえさんが自由に創れていたら*3もっと違うんだろうけどなとも思うんですけど。甘いですかいのうえさんに対して。
私は個人的に最初の30分の「演奏はやたらソリッドなのに舞台の上で繰り広げられるのは微妙なジェスチャーゲーム大会」がにんともかんともしようがなく、誰でもいいからずかーーん!と歌を聴かせるか後ろのバンドを前に出して演奏を見せろ!と思ってしまいどうにもダメだった。
PinballってのはRock'n rollのことに違いなく、そう思って見れば普遍的っちゃ普遍的な話だとは思うし、こういう話は嫌いじゃないのだが、ミュージカルとして構成するにはあまりにも要素が足りていない(あるいは一部だけ過剰)な気がした。
そしてさらに言うならキャストの中でもう圧倒的に演技も歌も受け付けない!という人がひとりいたのもつらいところだった。お父さん役の人ね。歌とかスッゲエうまいと思うが、苦手です。あと中川くんもなああ、舞台見るの3作目だけど、やっぱりどうにも苦手なんだよなあ。宗教がかったシーンになるとあの透明さが功を奏す感じはあったんだけど。
ROLLYの「ピンボールの魔術師」や、「ACID QUEEN」の場面なんかはよかった。っていうか中盤からもう殆どROLLYしか見ていなかったですすいません。二幕とか(一幕の最後もだけど)、ROLLYが出てきて、でもギター持ってるのにそのギターが張りぼて!ってのが嫌だったんだけど、そうはいってもしょうがないのでROLLYのエアギター(エアじゃないけど)を堪能したり。
で、カーテンコールで3回目ぐらいかな?スタオベしている人の間からROLLYがギター(本物)を持って出てくるのが見えた瞬間に思わずキター!って言いそうになったわ。ということで今日はカーテンコールでSUMMERTIME BLUESをライヴでやってくれたのです!ぎゃーー!最高だった。あまりにもテンションあがりすぎてしまい汗ダラダラになるシマツだった。いやー、なんかもう舞台の印象まで良くなるイキオイだった(笑)でも「これで2時間でもよかった・・・」とか思ってしまう諸刃の剣(笑)
あ、あと芝居と全然関係ないけど上川隆也さんを客席でお見かけしました。グランドサークル席の場所がわからなくて迷ってらっしゃった(笑)かわいいぞ、四郎!