「阿片と拳銃」M.O.P

解散までのカウントダウンに入ってしまったMOP。泣いても笑ってもあと三作です。

別にさああああ、解散とか、決めんでええやん!2年か、3年にいっぺんでもええやん!とか、思うけどもね。劇団が解散するって、当たり前が当たり前でなくなることで、それも時の流れですよね、しょうがないですよね、とあっさり割り切れる大人イズムは持ち合わせていない私ゆえ、なんでよー、マキノさん!って言いたいきもちはたんとある。あるけども。

でも観客は見るしかないのだ。それしかできない。何という不自由さ。何という自由さ。

まだ東京公演あるので、極力ネタバレない方向で書いてみます。

笑えて、泣けて、キマる!というキャッチからはちょっと背伸びした感のあるMOPかな。1931年から1979年までの物語を、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」風に見せていきます。わかりにくいのでは?と心配されたようですが、いやー全然、そんなことなかったっすよ。むしろ、物語を牽引していく「謎」的な部分が薄くなってしまって(時系列がばらばらだからね)、もうちょっとわかりにくくてもよかったのでは?と思った。その時系列を入れ替えて見せる手法の醍醐味ともいうべき「あの異なるエピがここで繋がるのか!」というダイナミズムにも若干欠けるところがあり・・・という印象。

とはいえ、MOPオールスターキャストであり、三上・小市・キムラのクリーンナップがど真ん中でフューチャーされたストーリーであり、それぞれの青年時代から老け役まで楽しめる楽しさはMOPならでは。今回は、無頼を演じることが多い三上さんが実直好青年、そして小市さんは謎多き男という組み合わせで、いやー私気合い入れすぎて最前ど真ん中とかいうチケだったもので、もうあまりの近さに小市さんが登場してきたとき最初思わず目を逸らしたわ(意味ない)。だってあんた、スーツよスーツ!しかも、ベスト着用よ!?この、細腰ベスト好きの俺がよく卒倒しなかったもんだよ!

つーか、二幕の小市さん、あれどうよ、あれやべえっしょ!あんな・・・もう・・・ヨダレ出た(汚いな)。あの小市さんが寝ていたソファになりたい、そんな斜め下の欲望が噴出するシマツ。文字通り、舐めるように見た。後悔はしていない。というか、何度も言うがチケ取りに気合いを入れすぎた俺は大阪楽が最前ど真ん中、紀伊国屋でも2列目ど真ん中という立派な小市ストーカーぶりを発揮しているのであって、というかここ声を大にして言っておきますけど東京公演チケット余ってるってーーー!みんな、ぜひ!ぜひ!

ドリさんはさすがのうまさですが、今回は老け役の方に魅力を感じたかな。あと、なにげに奥田さんがいい仕事師っぷりだった!奥村さんもかなりないい声爆弾の持ち主なので、小市さんと奥田さんの会話とか、目を閉じて聴いていても幸せ・・・みたいな気がしたけどもちろん瞬きする間も惜しんで凝視してましたけどね!!

カーテンコールでは恒例の「芝居に何の関係もない」バンド演奏がありました。終演後新幹線の時間があって慌てて劇場を出たんですけど、パンフだけ買っていこ!と物販に向かう私の前を横切る影。「おつかれさまでしたーー」あれ、このいい声、さっき聞いた。

小市さんじゃん(卒倒)

そんなわけで、終演後(楽だけかもしれないんですが)小市さんが物販でグッズその他手売りされてました。ええ、まんまと小市さんからパンフ買いました。500円でした。1000円札を出しました。おつりを小市さんからもらいました。「ありがとうございました♪」スマイル頂きました。

我が観劇に一片の悔いなし!