「才原警部の終わらない明日」

  • シアタードラマシティ 16列33番
  • 作・演出 福田雄一

堤さんを筆頭に小池栄子さん、勝地くん、鈴木浩介さんなどなど、好き&豪華な役者陣を揃えたSISのプロデュース公演。もちろん笑ったし、まあ楽しかったのだけど、しかし私はこういうものを見たかったんだろうか…?と思わず自分に問いかけてしまう部分もあり。

コメディというか、印象としては連作コントに近いのかなあ。コメディとコントの違いを述べよと言われても述べられませんが(おいっ)、物語の牽引力が薄かったのも個人的にはまらなかった理由なのかなと思います。たとえば勝地くんにコードネームつける場面で、「今日からお前は」までにもっていく流れがまさにオチありきというか、いやそりゃあのオチが来れば笑うんだけど、そこに向かって構成されてるって感じなんですよ。だからコントっぽいと思ったのかもしれない。

あとコードネームもしかりだけど、なんとなく「知ってる人は面白い」的な、内輪のネタが多かったのも気になった。

ニコニコいい笑顔で舞い踊る堤さんをたくさん見られて、それは眼福だったなー。あと勝地くん、いくら微妙微妙言われても私は大好きですよってに。小池栄子さんは序盤のツッコミを一手に引き受け、その後はボケとツッコミを縦横無尽に行ったり来たりするという、まさに八面六臂の輝き。栄子のやることに間違いなし、そんな太鼓判をも押したくなる私だ。そしてなんといっても個人的にこの芝居のMVP、池谷のぶえさん!あの誘拐犯からの電話のシーンめっちゃ好きでした。めっちゃ好きでした。ああいう、枠とか構成とかを超えてくる圧倒的パワーを見るのが何より大好き。そしていい声!すばらかしき!