「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」

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ジェイク・カスダン監督。エンドクレジットで「カスダン…てローレンス・カスダンとなんか関係あったりして~」とか思って調べたら関係あるどころじゃなかった!ご子息だったよ!マジか!しかも「再会の時」とか「シルバラード」にご本人子役で出てたんだって!なんと!

ジュマンジって確かロビン・ウィリアムズが出てた映画であったよな~なんかテレビで観た気がするな、という程度の認識だったんですけど、奇しくも全米で同日に公開された「グレイテスト・ショーマン」と共にすさまじく息の長い興行収入推移を見せ(3週目で最後のジェダイから首位の座を奪っている)、ソニーピクチャーズ独自制作・配給としてもっとも稼いだ作品になったという話と、最初に見た日本版の予告がノリノリで面白そうだった…というのが公開を楽しみにしていた理由です。あれほんとよかった。カバ!サイ!の中に出てくる突然の上腕二頭筋!笑いました。

いやしかしこれ、これだけの興収を叩きだしたのもよくわかる、ものすごくよくできた作品でした。めちゃくちゃ笑えてわくわく楽しめて、最後の最後まで完ぺきな作り!あまり食指が動かないな~と思っていた方でも実際見たら最高に楽しめること請け合いです。

ボードゲームなんて今時だれもやらないよ、というごもっとも!な設定からテレビゲームになった「ジュマンジ」の世界に吸い込まれてしまった高校生4人。この4人が「仲良しグループ」じゃなくていわゆる「スクールカースト」でぜんぜん違う階層にいる4人だというのがまず設定としてうまいところ。そして今作がもっとも成功している理由が、その4人がゲームの中で自分と全く違うキャラの「アバター」を選択しているという点です。ヲタク少年はもりもり上腕二頭筋欠点なしのスーパー教授(ロック様だよもちろん)に、アメフト部のエースはチビの動物学者に、自撮りとスマホ命のパリピギャルは太った中年のおっさんに、ガリ勉少女はナイスバディの戦う女に、といった具合。

この「外見と中身がちぐはぐ」という設定があることによって、どんな小さなフックもすべてが笑えるゾーンに突入できるんですよね。リスにビビるロック様、泣いちゃダメ、泣いちゃダメ、と自分に言い聞かせるロック様、最高でしかないし、ダダ洩れるフェロモン…ケーキ…あっはっは(思い出し笑い)。でもって自分大好きイケてるあたし大好きのパリピギャルが中身になっているジャック・ブラックの凄さよ…!マジで、ジャック・ブラックがむちゃんこかわいい女の子に見える!いやほんとに!下ネタの見せ方も誘惑レッスンもいやもうヒーヒー笑いながら見ました。

笑えるだけじゃなくて、この外見と中身のアンバランスさがそれぞれのキャラクターに変化を及ぼすのもすごく自然に描かれてるし、全員が全員のライフと勇気を振り絞って目的を達成しようとする物語の構図のうまさったらない!

私はゲームをやらないのでいわゆるゲーム特有の用語みたいなものに全然明るくないんですけど、登場人物の中でゲームに詳しいのはひとりだけなので、他のキャラに説明するという形でちゃんとわかるようになっているのも行き届いてるよなーと。ライフの使い方も、最初の頃のしょうもなさ満点のものからシリアスなもの、ここぞ!という展開のものまでほんと、よくできてる~~~!(そればっか)

地元の映画館では吹替の上映しかなかったので吹替えで見ましたが、これ吹替えわりと正解かも。前述のとおり「外見と中身がちがう」ことによるアンバランスさは字幕よりも伝わりやすい気がします。マジ卍~!とか音で聴いたほうが楽しいもんねやっぱり(笑)。とにかくすごく楽しかったしおススメです。なんかむしゃくしゃするしパーッとした気分になりたいな!って方はぜひ足を運んでみてください!