「ジェントルメン」

f:id:peat:20210617213036j:plain
ガイ・リッチー監督新作!マシュー・マコノヒーチャーリー・ハナムコリン・ファレルヒュー・グラントヘンリー・ゴールディング…と、あっどうもありがとうございます!な色気と娑婆っ気あふれるメンズの切った張った物語です。つまるところガイ・リッチーが大好きで大得意なやつです。

学生時代からその商才をアンダーな方向で開花させ、大麻ビジネスで名を成したミッキー・ピアソンは、その巨大ビジネスをそっくり売り渡し、裏社会からの引退を目論む。ミッキーに恨みを持つもの、恨まれるといやなので先手を打つもの、自分が最も強いオスだと誇示したいもの、それらの欲望をかすめ取ろうとするもの…という具合に各人の思惑と欲望が入り乱れるわけですが、映画の構成がそれらを追いかけてすべてを知っている(ふうを装う)記者フレッチャーと、ミッキーの右腕レイモンドとの会話を軸に進んでいくんですよね。全面にガイ・リッチーのサインが入りすぎてておもしろかった。

自分がだれよりも賢いつもりなやつほど見事に裏をかかれていく中で、レイになんか、夢が詰まりすぎてるけども!みたいな気持ちに何度かなりました。チャリハナさんのひげを蓄えたお顔好きだわあ。ヒュー・グラント演じるくせ者記者フレッチャーとのやりとり、なべて良かった。フレッチャーのペースに乗せられているようで…なところ、おいしい。おいしいですね。何気に登場人物の中で最強なのでは感のあるコリン・ファレルもよかったですね。コーチ何者なんだよコーチ。マシュー・マコノヒーのミッキー・ピアソン、獅子のごとく獰猛で油断なく、レイモンドとの並びがこの…うん…SUKI…ってならざるを得ない。なんかくやしいけど!

筋立てとか、えっ、そっちに転がる?とか、ちょっと強引だなあ、と思うところがあっても最終的に「楽しく見てしまったぜ…」って頭をかきながら映画館を出てきてしまう感じ、結局のところガイ・リッチーの手のひらで踊らされたってことかな!きらいじゃないぜ!むしろ好きだぜ!