「ゴジラvsコング」

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アダム・ウィンガード監督。レジェンダリーのモンスターバースの第4作です。
いやー、大味だった(のっけから)
わかってます、もちろんわかってる!大味を楽しみに行ったんだろってことは!もちろんそうなんですけど、しかしこちらの予想を超えて大味だった。そもそもそれほど巨大怪獣に入れあげてるわけでもないのに、なぜかこのモンスターバースの過去3作品ぜんぶ映画館まで見に行っていて、なぜかというと「とにかく派手なやつ見てスカッとしたい!」という己の欲求が高まった時にちょうどやってる、みたいなことだったわけで、そして今回も例にもれず「なんか!派手で!破壊の限りを尽くすやつ!」というのを求める内なる声に従って見に行ったわけですね。

もちろん破壊の限りを尽くしていて、そこはとてもよかった。しかしそれはそれとして、なんだろう、素直にウホホイ喜べない自分がいました。たぶんどこかで振り落とされちゃったんだな、物語の波に。海上でのバトル、なんで沈まん…とか、なんか対人間のときのコングさんのサイズ感と対ゴジラ先輩のときのコングさんのサイズ感がちがうんよ…とか、その頭蓋骨のなかでやる必要が…?とかまあいろいろあったんですけど、たぶん一番乗っていけなかったポイントは、なんか妙にモンスターに「人間味」があるように描かれてるのがnot for meだったんかなーと思います。少女とコング、しかも「無垢な」少女とコング、もういいッス。腹いっぱいでやんす。HOME、とか言わせないでやっておくれやす。地球の真ん中の空洞!とかちょうロマンあるのに、そこで想像を超えてくるような何かが出なかったのもムムムとなったところでした。なにあの手形。なにあの斧を置いたら発動します的なアレ。そういうのじゃねえんだ…こっちの理屈一切通用しない最強の面子のガチの殴り合いが見たかったんだ…という感じ。

公開直後にネタバレに気をつけて!という注意喚起が回ってきてて、おかげさまでめでたく劇場で「これか~~~!!」となることができたのはよかった。まあ最終的に共闘すんだろなと思ってたし、するとしたら共通の敵は何?と思ってたので、なるほどお前がいたわねと。しかし小栗君はマジで白目をむいて(not比喩)終わってしまったな…。アレクサンダー・スカルスガルド兄やんが出てくると「途中で死なんかな…」と心配してしまう病(バトルシップ病ともいう)、本作は元気にイッちゃっててよかったです。