「ストーンズ・イン・ヒズ・ポケッツ」

  • 近鉄小劇場  D列13番
  • 脚本 マリー・ジョーンズ  演出  イアン・マッキルヒニー

こんなダークな話だと思ってなかったんで、まずそれに驚いたんですけど。だってタイトルの「ストーンズ・イン・ヒズ・ポケッツ」が自殺した友人のポケットの中の小石だなんて、誰が思う!?チラシとかから見てもすごくコメディー風味だったので、こんなにも現実突きつけるような話だとは・・・・。いや、でもすごく良かったですけどね。映画のエキストラってことで、私が思いだしたのはLOTRだったわけですが(笑)あれもニュージーランドの田舎で撮影されたものなので、こういう会話があったのかなかったのか・・・あったんでしょうねえ、きっと。物事には表があれば裏があるものだし。

2人で15役を演じきる、ってことだったんですが、市村さんの溢れんばかりの魅力と、そして勝村さんのうまさとパワーが光った芝居でした。市村さんは役によってまったく姿が違う、というようには見えないんだけど、しかし逆に誰を演じても魅力的に見せてしまうところがさすがだなぁ、と。そして勝村さんは、なんつーかほんと・・・上手いんですよねえ。一瞬にしてまったく違う人物を演じわけ、しかもその役どれもにパワーがあって素晴らしい。ほんとうまい。パンドラの時も思ったけどこんなに上手い役者さんだったのか!と、舞台を見るたびに再確認しているような感じ。結構末恐ろしいかも、このひと。