「オーシャンズ11」

ヅカ版見てないです。基本的には踏襲してるんですかね、どうなんだろ。映画は見ました、と言ってももうずいぶん前なので、オーシャンズ11というとブラッド・ピットがアイスを食べてるシーンを真っ先に思い出してしまうテイタラクです。

観に行こうと思ったのはそれはもちろんこれが慎吾くんとやまこーせんせいもとい山本耕史くんの共演だったからです!この二人がなんかの縁で映像で並ぶことはあっても舞台でってのはきっとそうない!と思うじゃないですか誰でも。

ときどき自分でもうっかり忘れるんですが、見始めてから「あっそうだわたしミュージカル苦手だったんだ…」って改めて思ったんですけど(どうかしてる)、発症しそうになった苦手病を慎吾くんとやまこーさんのかっこよさで乗り切ったので萌えって偉大だな…って実感しましたね…

映画版の面白さはなんといってもコン・ゲームの魅力にあったわけですが、その魅力は残念ながらこの舞台版にはほとんどないと言っていいと思います。まあ、セキュリティを突破するシステム関係のあれやこれやは舞台で見せるのが難しいにしても、それだけが理由なのではなくて、ダニーとテスのロマンスに相当な時間をかけていることがやっぱり一番の原因なんだろうなーと。そこの力点のかけ方と、ラスティが二枚目半、といった立ち位置に終始してるところも考えると、やっぱり宝塚フォーマットが少なからず生きてるからなのかなーなんて思ったりしました。

そんな中で、悪役として立ちはだかるベネディクトをやったさとしさん、やー残すね爪痕を!私のこの日イチの拍手は彼のナンバーに送られましたよ。久しぶりにさとしさんのパワープレイヤーぶりを拝めてうれしかったですし、枠とかフォーマットとか知ったこっちゃねえ的な芝居の濃さ、すばらしかったんじゃないでしょうか。

しかし、慎吾くんとやまこーさんだと、ダンスの慎吾くんで歌のやまこーさん、というイメージだけど、この舞台ではまあ慎吾くんが朗々と歌い、やまこーさんがキレッキレで踊る、ってシーンがたくさんあって面白かったなー。ダニーは基本的にずっとシブくきめっぱなしで、やまこーさんは硬軟自在といった雰囲気だったですが、いやまあ正直二人が並び立ってるところですでに満足してる感あった。そういう意味では制作者の意図にホイホイ乗っかってるわたしだよ。

カーテンコールでは本編中の渋さから一転にこやかな笑顔をみせて、きょうからカウントダウン、あと10公演だそうです、と話しながら、最後に「では今夜、また夢の中でお会いしましょう」とかぶっ放してオーブを阿鼻叫喚の海に沈めていました香取慎吾。おそろしい。真のアイドル力を見たおもいです。