「トーキョーあたり」劇団健康

私が初めてケラさんの作品を見たのが「下北ビートニクス」で、なんで見に行ったかというとその前年あたりの「演ぶチャート」で手塚とおるさんがベスト5ぐらいに突然登場した(突然ではないんだろうけど、それまでお名前を存じ上げなかったのでそう見えました)からで、へー「ナイロン100℃」って観たことないなあ、と気になっていたからなのです。でもその「下北」の前に手塚さんはすでにナイロンをやめていて、だから私にとって「手塚×ケラ」というのは自分が”間に合わなかった”ある意味象徴のような組み合わせ*1でしたから、健康復活!となってもう飛びつきました、はい。

とは言いながら、ケラさんの純粋なナンセンス芝居って「ビフテキと暴走」ぐらいしか観ていなくて、しかもどうやってついていったらいいのか目を白黒させていた*2私が果たして健康についていけるのか!?と不安もありましたが、目の前のことにただ笑ってばかりいたらあっという間に終わってしまった。楽しかったわー。

自虐ネタ、攻撃ネタ、揶揄ネタてんこもりで「意地の悪さ」に満ちあふれた感じも、なんだか「下北ビートニクス」を思い出したりして。手塚さんとケラさんのフリートーク?っぽいシーンでのキャラメルネタにすいません、涙が出るほど大笑いしてしまいました。オープニングの映像も笑ったなあ・・・。顔田顔彦さんが出ていて、なんで?と思ったら健康に所属されていたことがあるんですね。クビになったとパンフのコメントで書いていらっしゃいましたが(笑)

パンフといえば1日100部限定で売っていたらしく、たまたま早めに劇場入りしたので買うことが出来ました。あーーよかったーーー。すげえ凝りに凝ったパンフですよ。これを100部限定っていうのも意地が悪くて素敵だ。

しかし手塚とおるさんは最高だったなあ。バカ歩きを生で観ることができたのも感涙!でしたけど、黒子のナイロンの新人?にむかってブチギレるところが最高すぎてうっとりしました。最近なんだか真面目なところでお見かけすることが多いのだけど、やっぱりこっち側のひとだったんだよね!みたいな。この人を観るのが最大の目的だったので、満足しすぎるほど満足させてもらいました。
あと、今はもう普通に会社で仕事をしていらっしゃるという新村量子さんが、ブランクがあったとはとても思えない存在感で素晴らしく、うおー役者復帰してもらえないものかしら、と思ったり。

カーテンコールで「またやるのかどうかはわかりませんが、やるとしてもこういうバカなことしかしませんので今回つまらないと思った人は来なくていいです」みたいなことを言うケラさんのとなりで手塚さんがうんうんと頷いていたのが非常に印象的でした。

*1:花組時代の篠井さんとか、木野花さんの青い鳥時代とかも自分にとってはそういう象徴のひとつ。

*2:今思うと、ついていこうとしていたのが間違いだったんだな!ということで(笑)