今週の清盛

第33回「清盛、五十の宴」。または「熊の子見ていたかくれんぼ!」
ある意味清盛の(平家の)頂点を描いた回なのかなーと思いました。あの「扇で太陽を呼び戻した」エピをうまく話の中に盛り込んでましたよね。

五十?誰が?っていう清盛じゃないですけど確かに中の人若々しい。この間「義経」で渡さんがやってたの見ただけに余計そう思う。でもかれが時々見せる、底知れぬ表情というか、そういうのは若い頃のほとんど猿だった(すいません)清盛にはみられなかったものなので、これが貫禄ってやつなのかなあと思いをり。

しかし今回はなんといってもムロさんと、そしてもう絵に描いたような「イヤなやつ」っぷりを遺憾なく発揮してくださった相島さんに拍手を贈りたいね!ムロさん、髭面甚だしく、ムロさんとわかっていても認識に手間取る感じでしたが、田舎の子まるだし感からの意外なる才の発揮、というおいしい役所で大活躍でした。それに相対する相島さんの、もうこういう役をやらせたらあなたの右に出るものいませんってば!という佇まい、表情、ほんと素晴らしい。

恒例の平家コントも惜しみなく、まさに平家の繁栄を象徴するかのような回。だからこそ、最後に踊る清盛にかけられる「もう日が暮れる」の台詞が二重の意味に聞こえてきて切なく、なるよね…。

そしてその予感は当たるというか、次回から少しずつ、でも確実に諸行無常の跫音が近づいてくるんだな…ということを予告で実感させられてしまうという。しかし、それはそれでせつなくもあり、たのしみでもあり。