「もろびとこぞりて ver.2,3」青い鳥

  • 伊丹AIHALL ロ列9番
  • 作 北村想 演出 芹川藍

青い鳥はツボにはまるとがっつーーーーん!とくるけどはまらないときはもう全然はまらない劇団なんですが、今日のはなんか、中間って感じ。前半のやりとりよりも、後半素舞台になってからのほうが断然好きでした。前半はなんだかゴド待ちみたいだなああ!と思っていたら台詞の中でズバリ触れられていましたね(笑)後半で、それぞれが好きな映画のシーンを語るところがいちばん好きかなあ。芹川さんが語っていたリリアン・ギッシュの映画、見てみたくなった。

天光さんは舞台の上で煙草を喫われるシーンをたびたびやっていらっしゃる気がするのだけど、本当にこの人の煙草の喫い方、格好良くて絵になる。後半で彼女がローレン・バコールの「脱出」の名台詞『用があったら口笛を吹いて』のシーンを語ったところもよかった。

全然関係ない話かもしれないけど、暗転にもうまいうまくない、美しい美しくないがあると思う。青い鳥の暗転は美しい暗転だよなー。どんな劇場で見てもそう思うから劇場施設とは関係ないと思う。具体的にどこが、と言われると説明しずらいのですけども(中途半端ですいません)。

欲望ですか希望ですか。願望ですか羨望ですか。そういう「突きつけ方」も青い鳥らしいなと思いつつ、30年近く劇団をやってきた彼女らの、「あともうちょっと」の言葉に万感の思いを感じてぐっときましたです。