「霊感少女ヒドミ」ハイバイ

  • 三重総合文化センター小ホール 全席自由
  • 作・演出 岩井秀人

高校の演劇部とおぼしき集団が制服で観に来ていて、それ見た瞬間にあー自分もそうだったなー、最初は制服で、演劇部のみんなで見に行ったんだよな…なーんてノスタルジーに浸ってしまい、それもあってかどことなく「彼ら」がこの芝居をどう見ているのか、というのも頭の片隅にあったような気がします。

上演時間約1時間。開場してからセットを見るとへっ?って感じなんだけど、これが映像によって見事に『セット』以外のなにものでもなくなってくる。アレ不思議ですよね。なんにもない素舞台で見せる演劇とセットや小道具まで造りこんだ具象化された舞台の中間という感じ。あるけどない。ないけどある。ちゃんと今回の小ホールの映像で作ってるところもスゴイですよね。

「私もです」「私もです」の応酬もよかったんだけど、個人的にはそのあとのヒドミの、結局のところこの世界には「わたしが・どうする」しかないんじゃないかしら、から始まるモノローグにぐっときました。

虹郎と三郎のやりとりがすべからくよかったなー。虹郎…おまえかわいすぎる!そしてその頑張っちゃった虹郎に声をかける三郎の台詞とかは岩井さんの真骨頂って感じがしたなあ。ヨシヒロのパンツをめぐるものすごく繊細な顔芸にめっちゃウケてたんですけど、周りが余り笑ってなかったので声を殺してしまった(笑)J-POPじゃなくてせめてblurとかで、聴いたことないけどっていうのも面白かったんだけど、それでも最後に流れるキリンジがずっぱまっていて泣けるっていう。

そして物販でヒッキー・カンクーントルネードのDVDをお買い上げしてしまったよ!