グリング「海賊」大阪初日観てきました

感想はまた後日あげなおします。*1
いやー、これだけ前評判を聞いて行くとどうやっても期待してしまうし、そういう意味での先入観バリバリで観るというのはあまり良い効果をもたらさない時が多いのだけど、その期待値にがっつり応えてくれる芝居でした。

個人的にあまりにも身につまされすぎるシーンがあって、かなりマジ泣きしてしまうところだったです。

またラストがな〜、なんとなく私の大好きな小説を彷彿とさせるものだから、もう・・・

今年って個人的に歴代のなかでもかなりなハズレ年だなあって感じだったんだけど、これでずいぶん救われたなあ、というぐらい、よかったです。

一行レビューにも書いてきたんだけど、人生の中に落とし穴のように訪れる絶望と、ささやかな救済と優しさの表現のバランスが絶妙です。そしてそれを体現する役者さんも!

大阪公演は大阪芸術創造館で。行ったことのない人は「えー」って感じかもしれないですが、私は地下鉄谷町線千林大宮から歩きましたけどそれほど長い距離ではなかったです。22日以降のチケットはまだ余裕がありますよー、と仰ってました。

ちなみに今日終演後にポストパフォーマンストークがあって、せっかくなので参加してきたのですけど、いちばんへええ、と思ったことだけ。
ちょっとネタバレかもなので、畳んでおきます。
もともと男版「欲望という名の電車」をやろうと思ったのがこの脚本のアイデアだそうです。中野さんの演じた茂が、欲望でいうところのブランチなわけですな。
で、ブランチは教え子に手を出して・・・という話が劇中で出てくるので、ああいう設定が浮かんできたとのこと。
あまりにも世間の事件とタイミングが合いすぎてしまって、書き直そうかとまで思ったんだけども、伏線が張り巡らされているのでちょっと変更がきかないこと、いやな終わり方をさせているわけではないので、観た人にはわかってもらえるだろうということで、そのまま上演したそうです。

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