「勘太郎・七之助錦秋特別公演」

  • 川根町民文化会館チャリム21 B列13番

川根町遠いんじゃーー!

  • 吉原雀

勘太郎くんの女形、久しぶりに見る気が。すんげー席が近かったので出てくる前は「あーこんなに近かったら照れちゃうかも(俺が)!」とか思ってましたがなんのなんの、ガン見でした。相変わらず、手の所作が美しい。こんなとこで言うのもなんだが「ゲーテ」って雑誌の勘三郎さんとジェームズ・リプトンの対談で、リプトン氏が勘太郎くんを激賛、とくに手の所作を激賛してくれていてちょー嬉しかったです、ってそんなことを思いながら見てました。床板が反っているところがあって、やりにくくないのかな〜と心配したりもしましたが、まあそういう環境の違いをこなしていくのも歌舞伎役者の宿命なのかなと。よくまとまってるなーといった印象でした。

メモ書きで覚えてる限り。

  • 歌舞伎の見方について。見方、なんてものは意識して下さらなくても大丈夫。好きなように楽しんで下さい。衣装が綺麗だなとか、音がいいなとか、なんでもいいんです。
  • NY公演。面白かった。最初はドフォーマルなお客さんもいて、法界坊のコメディらしい部分にくいつきがよくなかったけど、NYタイムズに記事が出てからは一気に反応が変わった。またうちの父が喋る英語のスラングにニューヨーカーは大受けだった。結構下ネタ受けるもんなんですね!
  • 川根町の印象。勘太郎くん「ぼく来たことあります!」瀬戸内寂聴さんのドラマを録ったとき大井川鉄道のSLを使って、列車の窓を追いかけて走るというこっぱずかしいシーンをやりました(笑)
  • 休みの日は何をしているか。勘太郎「あまり出かけない。本を読んでるぐらいですかね」七之助「僕は友達と遊びに行くことが多いです」勘太郎くんの最近読んだ本、最初にあげたやつ忘れちゃったんだけど、次にあげたのが森見登美彦の「走れメルス 改訂版」!!わー!読んだ読んだ!思わず目線で「私も読みましたメッセージ」を送ってみた!通じなかった!(当たり前だ)
  • 喧嘩とかしないんですか、という質問に勘太郎くん「男兄弟ですからねえ、小さい頃はそれはありますけど。最近では・・・喧嘩じゃないですけど昨日のカラオケ代を払って欲しい(笑)」そこで七の方を向いて「半分出してよ〜」七「世界遺産で稼いでいるじゃないですか」勘「意味がわからない」爆笑。
  • 今まで会った中で影響を受けた芸能人。勘「ぼく子供の頃から中谷美紀さんが好きだったんですよ。で、先日コクーン観に来てくださって、それで楽屋でお会いしたんですよ!もー固まりました。うわ中谷美紀だ!って」七「僕は真田広之さんですね。かっこいいってことももちろんだけど、芝居に賭ける情熱がもう異常。あんな人になりたい」
  • お客さんからの質問その1「12年日本舞踊をやっています。自分は一番好きなのは藤娘ですが、お二人が一番すきな踊りはなんですか」勘太郎くんすっごく迷って(答える前に質問者に「藤娘すごく難しかったでしょ?*1」と聞いて藤娘もいいんですよね、という話もあり)でもやっぱり鏡獅子かな。弥生はすごく大変ですけどね。七之助くんは「連獅子」。親子3人で踊れるということも含めて、とてもすきな踊り。
  • 質問その2「NY以外でどこか歌舞伎をやってみたい国はありますか」勘太郎くん「ロンドンもう1回行きたい。あとモルジブ。楽しそう(笑)」と言ったあと、あー!と思いつきアンコールワットの前でやりたいです、野外で。
  • 質問その3「吉原雀が終わったあと間がないのにお二人とも支度がものすごく早いんですが、あの化粧を落とされるのにどれぐらいかかるんですか?」ちょっと笑っていた勘太郎くん「幕が閉まりきると同時にダッシュしてます。(七は)足も落とさなきゃいけないですからねえ」ちなみに僕はジュジュのコールドクリーム*2を使ってます、そのあとシュウウエムラのクレンジングで拭き取ってます。そして七に「お前ポンズ派だよな?」七「うん、僕ポンズ」。どんな会話だ(笑)

七之助くんがほっとんど喋らなかったんですよね・・・勘太郎くんにも「お前今日おとなしいね」っていわれてたけど。お兄ちゃん話をまとめつつも七之助くんも結構喋るって印象だったのでちょっと心配になったっすー

  • 俄獅子

芸者澤村國久さん、鳶頭がいてうさん。いてうさんの鳶頭よかったなー。キレがあって見応えあった。扇子を獅子に見立てるところが面白かったです。

花子を七之助くん、桜子実は狂言師左近を勘太郎くん。これはやっぱり花子の踊りだなーと思う。全体的にもいちばん見応えあったし、いいものを見たなという前提での話ですが、七之助くんはやっぱりちょっといっぱいいっぱいなところが多々あった。しかし花子の拵えはすごくよく似合ってるし、なによりキレイ!うっとり見惚れるほど可愛かった。だからこそ惜しいなーという気もしつつ、あとちょっと会場が暑かったんですよね。見てて心配になるぐらいの汗で、七之助くんてあまり顔に汗かかない印象だったんだけど、それでも滴り落ちてた。

左近は鞠つきもさすがだけれど、終盤やっぱりこの人の踊りはちょっと違うなあと思わせるところが何回かあって、これは一体何なのかなあ、と思いながら久々に見る勘太郎くんの踊りを満喫。

前回の錦秋公演はパスして、なので兄弟公演は第1回以来ってことになるんですが、第1回の時は正直「頑張ったね料」も含めてだよねという感じだったのが、今回はいやーこの値段(6500円)でこれ見れるんならアリじゃない?っていう感じになってる。兄弟二人だけじゃなくて、座組全体にそういう「意気の高さ」みたいなものがあって見ていて気持ちよかったです。
川根町・・・遠かったけどね・・・(笑)

*1:質問者が子供だったからこういう口調でした

*2:って言ったんですけど商品探したら多分これじゃないかと[rakuten:belmo:10080966:detail]