「007 スペクター」


今年のスパイ映画祭り!ミッション・インポッシブル/ローグ・ネイション、キングスマン、コードネームU.N.C.L.E.、そしてトリをつとめるのはスパイ映画の金字塔007だよー!わおー!

最初のメキシコの「死者の日」の描写がすごかったですね。なんつー絵力。そしてそのあとのまさかのソカロにヘリ登場、さらにそのヘリにつっこんでの右往左往、ボ、ボンドさん無茶しはりますわー!とのっけからそのやらずぶったくり感に驚きました。この「隅々までカネかかってる」感は最後の最後まで続いたのでほんと本家本元の底力パネエっすね。

冒頭のヘリのみならず、雪山の小型飛行機、砂漠を行く列車、人妻、プール、金髪セクシー美女、とスパイ映画かくあるべしなアイコンが次々と出てきて、ふぁーって最初の1時間ぐらい口を開けて見てた感があります。悪の結社の悪の結社ぶりも「なんかわかんないけどすごい悪いことやってるんだぜ感」をぐいぐい押し出してきてたし。絵としては「わーそうそうこれこれ!」をたっぷり楽しめる2時間半だったなーと思います。

しかし、個人的にはやっぱりオチが…っていうか、ラスボスとの決着しかり(あの構図はちょっとないだろう…って思っちゃいますよね)、実はコイツも裏でつながってるよ展開(とその結末)もしかり、MI6のチーム感しかり、なんとなく中途半端に終わってしまったな…という印象もある。まあここまでの展開からしてチーム戦に持っていくのはそうとう困難とは思うけど、だったらボンドは最後まで孤高をつらぬいてもよかったのでは、と思うし、女性が最終ミッションのまえに「あなたとは生き方が違う」とか突然言い出して戦線離脱するのもそのあとの展開へもっていきたいためのものにしか見えないあたりも残念だったかなー。

Qのつくるガジェットとか、MとCの腹の探り合いとか、マネーペニー(あれ、電話とった時に一緒にいた男性、そのあとなにか絡んでくるのかと思いきやまったく絡んでこなかった)との同志感とか、それはそれで楽しく見られたし、そっちのチームに乗っかったボンドも面白そうだなって思うんですけど、でもそうするとミッションインポッシブルと立ち位置がかぶるってことなのかなー。うん、私がチーム戦が好きだからってのもあるね!ごめんね!