「キングスマン ゴールデンサークル」


マシュー・ヴォーン監督!全米公開はもうずいぶん前だったのでだいぶ待たされたね!お待ちかねの続編です!

第1作も好きなひとは好きだけど一定数受け付けないひともいる…みたいな感じだったと記憶しているんですが、まあその作風は今回も同じですよね。好きな人は好き!ダメな人はダメ!すがすがしい!私は1作目はぜーんぜん平気だったんですよね。あの頭スポポポンとか「景気よく人が死ぬ」みたいなの全然大丈夫なの。今作もエグイ描写は特に苦手というわけではないんだけど(見たあとハンバーガーを平気で食べられる)、個人的には1作目にあったスパイガジェットのスタイリッシュな見せ方や、魅力的な悪役の書きぶりが好きだったので、そういう部分は今作は薄かったなーとおもう。

脚本が、大ナタでぶった切りながら書きましたよねってぐらい大味なところと、めちゃくちゃ緻密な工芸作品かよ!ってぐらい繊細に書かれているところの差がすごくて、見ながら結構戸惑ったなー。というか、ハリー・ハート周りのことはめちゃくちゃ繊細に書かれてるんだよね。ほんとコリン・ファースの演技すさまじかったですね。あとあのあたりの展開とエグジーの台詞がほんと二次創作が束になってかかってもましゅぼんプロの前に投げ返される感を大スクリーンで見せつけられてる感じでしたね。

チャニング・テイタムがああいう役回りになったのはスケジュール多忙のためらしいですが、彼の活躍を楽しみにしていたのでそこは残念でした。でもペドロ・パスカルがかっこよかったからそこはいってこいだ!今回のラスボスはジュリアン・ムーアだけど、なぜ彼女じゃなくペドロ・パスカルがミンチにならねばならなかったのか解せん派です。女性をミンチにするのはためらわれるってことだとしてももうすこしえげつない最期でもよかったのでは。

今回いちばん魅力的に描かれていたのはマーリンだと思うのであの最期…というか、最期そのものはいいんだけど、そうなった経緯のなんか雑な感じがいやだった。ガジェットがガジェットの役を果たしてないしそれがスパイものの楽しさなのにーと思ってしまう。しかし「ローガン・ラッキー」に引き続きCOUNTRY ROADがここぞというタイミングで使われる映画を連チャンで見ているな!雑な感じといえばロキシーとJBの顛末もいやだったーーー続編というかチームもののよさってああいうキャラとマスコットが育っていくところだと思うんだけど、それをあっさり放棄するましゅぼん…うう…次のカットで新しい犬つれてくるのはさすがにアカン!アカンで!

ラストファイトはハリーとエグジーがバディになってラスボスに向かっていくわけだけど、それよりもエルトン・ジョンの無双ぶりが印象に残っている…。荒唐無稽カモン!大歓迎!ではあるんだけどキングスマンには何を求めてるかってやっぱりスタイリッシュさなので、今作はその純度がちと下がっちゃったかなーという感想でした。しかし「3」だけじゃなくちゃんたむのスピンオフとかも考えてるらしいですねすごいねキングスマン