「デューン 砂の惑星 PART2」


PART 1の大ヒットを受けて(ヒットしなければ作られなかったそう)PART 2が無事製作されましたよっと。監督はもちろん引き続きドゥニ・ヴィルヌーヴ!ひさしぶりにエキスポのIMAXレーザーシアターまで出かけてきましたがな!

前作でハルコンネン家によって滅ぼされたアトレイデス家の生き残りポールが、母であるジェシカとともに砂漠の民フレメンと行動を共にしながらハルコンネン家への復讐を果たす…という主軸がどーんとあるので、ある意味「世界の紹介」と起承転結の「起」だけで「続く!」となってしまった前作よりもだいぶ見やすい。見やすいというのは主軸を見失わずついていけて、適度に盛り上がるアクションがあるなど、観客へのサービスがしっかりしているという意味です。

とはいえ、ポールは最後の最後まで予言にうたわれた救世主であることを引き受けることをためらうので、わかりやすいヒーローものではぜんぜんない。ないし、ベネ・ゲセリットとかのなんかよくわからんけどたいそうなことが起こってる匂わせ感とかは前作から引き続いており、やっぱ好き嫌い別れそうだなあという感じはあった。で、これはパート1のときにも(そしてブレードランナー2049のときにも)思ったけど、私はヴィルヌーヴ監督のこの手の匂わせ感演出が好みなんだなっていうことです。

チャニとポールの関係性、あの砂漠でふたりでダンスを踊るように歩くところが私の中のロマンティックポイント100点すぎて、予言を引き受けたポールがイルーランを娶ることを宣言し、チャニはひとり砂漠に去るというのもかなり納得のいく展開でした。そういえば皇帝を跪かせるときのジェシカの表情見て思ったけど、彼女は彼女なりにあの教母への復讐を果たしたかったのかな。

サンドワームの圧倒的描写、前作に引き続き凄かったんだけど、あれを乗り物扱いできるフレメンやば…と思ったし、あと「アラキスの南部には人は住めない」ってハルコンネン家あんななりして見通し甘すぎでは!?つーか男爵のあの風船つき移動装置、絵面面白すぎだったね。フェイド=ラウサといい悪役として倒し甲斐ありすぎた。オースティン・バトラーむちゃくちゃいい仕事してるな。

っていうかこの映画、このIMAXレーザーシアターの大きさをもたせる絵力のある役者ぞろいで、それを見ているだけでも楽しいという側面もあった。ティモシー・シャラメはもとより、レベッカ・ファーガソン、レア・セドゥ、フローレンス・ピュー、そしてゼンデイヤ…皆絵になるったら。ガーニイ・ハレック(ジョシュ・ブローリン)の復活うれしかった、できればダンカンにも帰ってきて欲しかった…(それはむり)。

今作も北米・ヨーロッパ興行は絶好調らしく、さらなる続編という話が出てくるのかどうなのか、骨太の原作があるだけにない線じゃない感じですよねー!