「シカゴ」

マシュー・モリソンがビリー・フリン役で来日という広告がtwitterで出てて、おお~ちょっと興味そそられるな、シカゴなら字幕追わなくてもわかるし見てみよっかな、とチケット確保。字幕見なくても大丈夫なのは私がロブ・マーシャルが監督した映画版「シカゴ」を偏愛しているからです。大好きなんだあの映画…つーかもう22年前ってマジかよ…。

来日キャストでの「シカゴ」は過去に一度観たことがあって、その時も映画版は前半の方が盛り上がるナンバーが多いけど、舞台は第二幕に比重が置かれているし楽曲の印象も結構変わるなと思ったんですよね。今回も、ビリーのRazzle Dazzleのクライマックス感がすごい。むちゃくちゃ皮肉めいた内容なのにあの煌びやかさ、圧倒的フィナーレ感。

ClassやNowadaysもそうだけど、このミュージカルは全体をシニカルなトーンが覆っていて、そこが私のツボなんですよね。そこにボブ・フォッシーのあのセクシーな振付が加わるって、もう私の好きなものしか乗ってない丼もかくやですよ。思えば、あの裁判での無罪判決から一気に聴衆がロキシーへの興味を失うところとか、「野田版研辰の討たれ」をちょっと彷彿とさせる部分がありますね。でもって、この聴衆の耳目を集める、ということに汲々とするという病そのものが、現在でもまだ、というかより一層激化しているのが皮肉といえば皮肉すぎる。

派手なナンバーではないけれど、エイモスのMister Cellophaneとかむちゃくちゃ好きなんだよなあ。あとはなんといってもCell Block Tangoっすよね!ほんとこの楽曲、歌詞も振付も何もかも最高。

しかし改めて見てみると、ミュージカルにしてはキャストも最小限、セットもミニマムでダンスに使う椅子だけが主な小道具って、むちゃくちゃコストパフォーマンスが良いし、ツアーに回るのにもってこいの作品なんだな~と。それでもちゃんとゴージャスさは失われていないのが作品の底力って感じですね。