「レインディア・エクスプレス」  キャラメルボックス

久々の(キャンドル〜以来ですね)成井豊氏only脚本の新作。アコースティックシアターが新作続きでしかもハイクオリティなだけにこれでこけたら悲しいものがあるな、と思っていたんですが、さすが主宰者の意地!見せてくれました。原因不明の自殺を遂げた中学生の遺書をめぐるエピソードと、戊辰戦争の生き残り(なぜか不老不死)3人のエピソードが交錯していくんだけど、いやーこの遺書のエピソードがねえ。良かったです。遺書を託された男の子と教師、そして自殺した子の両親。皆がそれぞれ必死に「なぜ」を追いかけていて、とうとう最後にあかされる遺書を聞いたとき、本当に涙が溢れた。さすがですわ、元中学教師。もうひとつの生き残りの話も、坂口さん扮するおばあちゃんと西川さんの切ないロマンスが良かったです。でも最後みんなでタイトル叫ぶ長ゼリフが・・あれ要らないですよマジで!!そりゃあのまま終わったらタイトルとなんの関係もなくなるけどだからって・・・。しかしまあそれを差し引いてもなかなか良い舞台だったのではないかと思います。

いずれ再演するのでは、と思いながらなかなかしないね。もう7年も前なのにな。これ良かったのになー。主題が主題だけにもうやらないつもりなのかしら、成井さん。しかもあたし一番後ろで見てるんだねえ。そんな記憶全然ないけどな。凄く近く感じた気がするんだけど。
2003年に再演しましたが話をだいぶ変えてしまっていてしょぼん・・・