「セイムタイム・ネクストイヤー」  加藤健一事務所

  • 近鉄小劇場  J列19番
  • 作 バーナード・スレイド  演出 宮田慶子

加藤・高畑のコンビでおそらく3(4?)度目かの再演となる本作。もうこれで最後にする、というので慌てて見に行きました。偶然知り合って一夜を共にした男女(どっちも既婚者)がそのまま離れ難くなり、来年のこの日この場所"sametime,nextyear"でもう一度会おうと約束する。この二人の、その後10年余に及ぶ交際を描いてるんだけど、その時々の事象が二人に与えた影響もきちんと表現していてひとりの人間の歴史をそのまま見ているような感じでした。なかでも私が特に好きなのは、ベトナム戦争で息子を喪った「彼」が今まで涙が出なかった、と彼女に告白し、彼女が抱きしめて初めて涙を流すシーン。二人芝居なんだけど、二人の役者さんが本当に芸達者なので安心して見ていられた。やっぱり大人の芝居、って感じでしたね。

書いていて初めて気が付いた、演出が宮田さんだということに!そうですか・・・知りませんでした・・・(笑)