約2年前に立ち上がり近鉄劇場・小劇場の閉鎖に対して存続活動の基点となっていた存続の会のHP(現在はsave our theater)が、6月末日をもってクローズとなるそうだ。
私は関西の芝居好きであるのでこの両劇場には数え切れないぐらい通わせてもらった。だからこそ閉鎖が決まったときはショックだったが、しかしだからといって自分で署名活動を立ち上げる、ということまでは決断できなかった。このサイトを主催されていた方や協力されたスタッフの方々には、だから感謝の言葉はいくら言っても足りない。実際にその署名活動が実ったわけではないが、少なくとも自分があの劇場を好きだ、という気持ちを形にする機会を与えてくれた。
話は飛ぶが私の好きな海外ドラマ「ホワイトハウス」の、2ndシーズン最終話で、マーティン・シーン演じるバートレット大統領が秘書の女性にこう言われるシーンがある。
「・・・大統領、出馬したくないなら、それもいいでしょう。でも苦戦を強いられるから、負けるからという理由で出ないなら、ジェド。あなたを心から軽蔑するわ」
例えて言うなら私はこの中の「苦戦を強いられるから、負けるから」という理由で立ち上がらなかった側の人間だ。だが、そうでない強さを持ったひとなんてどれぐらい居るのだろう?そう思うと、改めて存続の会のHPを立ち上げ、活動を続けてきた方の思いの強さに感じ入らずにはいられない。
6月の末日までは近鉄両劇場の公演記録が同サイトからダウンロード出来る。また、掲示板にはプロデューサーであった松原利巳さんからのメッセージが投稿されている。ここにも「苦戦を強いられるから、負けるから」という理由では引き下がらない信念を持った人が居る。関西のいち芝居好きとして出来ることは、とりあえず劇場に通い続けることぐらいかもしれないが。
もと近鉄劇場存続の会のURLはこちら
http://save-our-theater.com/