「THE STUBBORNS」THE ROB CARLTON

THE ROB CARLTON新作!今回は冒頭のごあいさつで「今作は、バッソ、ドルベルト、ファロニア、3人の30年前の一夜とその30年後の一夜を描いたコメディです」と紹介があったとおり、政財界の大物の2世、右腕、後継者を思わせる3人が、母国語ではない「日本語」で重要な意思決定の前のすり合わせをとある有名なホテルの一室で行う…というシチュエーションで展開されるというもの。

劇中ではマッケンジールームと仰ってましたが、モデルになってるのは帝国ホテルのフランク・ロイド・ライトスイートなのかな~。登場人物3人の背後には大物がいる、という雰囲気を匂わせるけど、国籍や母国語含めて詳細は舞台の上では明かされない。ただひたすら、母国語でない言葉でのコミュニケーションによる小さな勘違いを実に巧みに見せていくんですよね~。

それだけでも十分面白いんですが、その最初の一夜からの30年後、3人はあの記念すべき一夜を振り返るが、それぞれの記憶がまったく噛み合わない!!そして、歳をとってさらに「頑固者たち(STUBBORNS)」になった彼らはまったくそれぞれの主張を譲らない。そこから「それぞれの間違った記憶をもとにあの日を再現してみる」って方向に行くのが意外だったし、むちゃくちゃ笑いましたね。

でもね~、30年でしょ?いやああなるのもわかるよね。思い出をなぞればなぞるほど自分に都合のいい記憶が磨かれて実像と異なっていくの、マジであるあるすぎる。

「呆れる」「好き」「隙」「生き馬の目を抜く」…というような言葉の読みや慣用句に端を発する誤解の数々も、うまいこと書いてはるなあと思ったし、帰る道すがら、「あそこのあれ最初ぜんぜんわかんなくてさー!」と楽しそうに反芻する声が聞こえてきて、うんうんと心の中で相槌を打っちゃったりしましたね。

上演時間が80分で、楽しく笑えてスパッと終わる、好きにならない理由がないぜ!と思います。次の本公演も楽しみ!