富士に太陽

1/8 エレファントカシマシ渋谷公会堂
エレカシ、恒例の(去年はなかったけど)新春ライブです。渋公の初日に行ってきました!きゃー野音ぶりー、ってそんなに前でもなかったな野音。でもなんか久しぶりの感じ。去年は年末のフェスで見なかったからかな。
あのー、私この間エレカシがJAPAN JAMに出ることについてえ、エレカシがセッション?みたいな書き方したけどあれ取り消す。前言撤回させてくれ。ライブ始まって3曲目の「おかみさん」聴きながら思った、この人たちこそセッションだわ。なにこの決め打ち感の一切ない真剣勝負っぷり。普通にバンドで出て普通に演奏してももうそれがJAMだよあんたら!(目の幅で涙を流しながら)しかしこのおかみさんの凄まじさどうでしょうか。だっておかみさんだよあんた。1mmもポップ感のないこの重たさ、なのにもう死ぬほどかっこいいっていうね。
それにしても悲しみの果ても今宵もガストもないライブってなんだかはじめてかもと思った。悲しみの果てはかなり常連だったからなあ。それでも(初見のひとにも)ちゃんと満足してもらえる自負があるんだろうなあと思う。それにしても、4月の武道館以降、あの舞台でやたらイライラするような宮本はすっかり影を潜めた感じがある。
おかみさん、ゴッドファーザー、すまねえ魂の流れよかったなあ。あとね、絆のとき、最後の音が消えていくときに宮本がほとんどオフマイク、みたいな声でスキャット入れたんだよね。それを観客が皆、絶対に聞き漏らすまい!みたいな緊張感で聴いていて、誰も最後の1音が消えきるまで拍手しないっていう、あのときの会場の佇まいはよかった。一体感ってああいうことなんだなって思う、相手の呼吸を感じて、相手もまた自分の呼吸を感じていると思う瞬間。ライブの醍醐味ですね。
この日は8列目から見ていたんだけど、角度的にすごくトミと成ちゃんがよく見えて、それでトミが金髪にしてたんだよ!もーもーもーめっさカッコエエの!相変わらずドラミングはパワフルだし、ほんっと兄貴!!!!って感じだった。エレカシのリズム隊はほんとにいい。
化ケモノ青年うれしかったなー!最後トミにもっとピッチあげろあげろつってましたよね。途中であの「酒持ってこい」(ってこういう歌詞がマジでかっこいいんだからほんとエレカシ恐るべし)って連呼するところで、突然べらんめえ調の「酒もってこいよぉオラ!」みたいな煽り方で叫んで、ぎゃーーー何今の!惚れる!と思ってたら、宮本が目の前のマイクスタンドを掴んで物凄い勢いでなぎ払ったんですよ・・・!ひえええええ。いや今まで宮本がスタンド倒すつったら倒すと言うより勝手に倒れるつーか、なんかコード絡まってとかぶつかってとかそんなんが多いんだけど、あれは明らかにスタンドプレイ・・・!(私の大好物!)(いやそれ意味違う!)正直あの時の宮本を脳内映像でリピートしまくってます、うん便利な妄想脳でよかったね・・・!
途中何度かMCはあったんだけど、ほぼ、何を言ってるか不明でした(爆)いやありがとうとか、いいコンサートになったとか、いろいろあるけど今年もドーンと行けとか、そういうのはわかってるけどもちろん。なんか他のこと話そうとしても割ととっちらかってたかな。でも「44歳になりましたがお年玉もらいました」ってのはすごくよく覚えてる(笑)
新曲も2曲ご披露。幸せよこの指にとまれ、ってタイトル聞いたらどんだけメルヒェン!と思うけど実際の曲の感じはそんなポップでもなく。なんか中盤から転調したとこがあった気がするんだけど、あのあたり宮本の曲っていい意味で大衆性を失わないよなあと思った、ような、気がする。勘違いだったらスマン。
アンコール、まさかの1発目が地元のダンナ!!!ぎゃーーー!大好きなんだよーほんともっとしょっちゅうやって欲しいぐらいだよー。聴けて嬉しかった!なんかね、「桜の〜」で終わったときだったかなー、蔦谷さんとか成ちゃんとかが宮本が帰るの見てからベース外したから、あれっもうちょっとやるはずだったんかなーとかも思ったんだけど。でもダブルアンコールやってくれて、「正月だから」「いちばんめでたい曲を」つって待つ男っていう、もうハイ言うことありませんみたいな。富士に太陽ちゃんとある!
最後の待つ男にいたるまで宮本の声の迫力はまったくもってすばらしく、私はよくスイートスポットって言うんですけど、宮本の声がいちばん気持ちよくきれいに伸びる音域ね、あの濃度というかなんつーか、とにかくあの、もし声を触ることが出来たらこれはきっと天鵞絨のような手触りに違いない!みたいな声はいわずもがな、待つ男のような半ば叫び声、のような声の伸びまで最後まで失わないのはホントにすごい。あの声の圧ったらないよマジで。
なんつーか、ホント見ながら思うことってもうああ、エレカシ格好いいなってことなんだよね。エレカシ格好いい、宮本格好いい。その格好良さって見た目とかじゃあもう、ないんだろうなあと思う。あの気迫つーのか、宮本っていう人間に気圧される感じというのか、なんだろうな、警策で打たれる感じよ、って警策で打たれたことないのに言うなっつー(笑)
最後の最後に欲を言えばですね、渋公の2日目と大阪でやったクレデミを久しぶりに聴きたかったなーなーなーなー(エコー)ってことですが、まあ贅沢を言ってもしょうがなかろうもん。行けただけでもありがたいと思うべし。というわけで、次の動きが待ち遠しいですったい!

セットリスト

1 SKY IS BLUE
2 真夜中のヒーロー
3 今はここが真ん中さ!
4 おかみさん
5 ゴッドファーザー
6 すまねえ魂
7 ネヴァーエンディングストーリー
8 絆
9 真冬のロマンチック
10 こうして部屋で寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい
11 ジョニーの彷徨
12 化ケモノ青年
13 ハナウタ〜遠い昔からの物語〜
14 さよならパーティー
15 新曲(幸せよこの指に止まれ)
16 新曲(赤き空)
17 FLYER
18 俺たちの明日
〜EN
19 地元のダンナ
20 笑顔の未来へ
21 桜の花、舞い上がる道を
22 待つ男